伊藤憲二の『ガチンコ素人ハメ撮り地獄変』

日々、素人をハメ撮りしていると、以前撮影したネーチャンから「友達もやりたいって言っているんだけど」と紹介してもらうケースがある。
常識で考えるとエロ本でハメ撮りされたなんて事実は墓場まで持って行く黒歴史になると思うのだが、常識の埒外に生きている人間がエロ本を構成しているのだから特に珍しい話ではない。

素人の売春を取材した時、全員が始めた動機を「友達に誘われて」と答えていたので、そういう思考回路の人間は確かに存在する。
彼女たちにとって、数時間で諭吉が入る手ごろなバイト感覚なのだろう。

紹介だけなら金銭は介在しないが、中には女衒の真似事を始めた剛の者がいた。仮に「さつき」としておこう。
さつきを撮影したきっかけは、素人を街頭で口説いてブラやパンツを見せてもらうという緩い企画で、明らかにクルパーそうなギャルのさつきに声を掛けた。

「顔は出さないから5千円で下着をチラ見させて」

と頼んだら即座に応じた。
こうした企画で捕まえた女を口説いて数カ月後に掲載するハメ撮りモデルに仕立てるケースが多いので、雑誌を渡して誌面を見せながら

「こういう撮影もあるんだけど、出てくれたらもっとお金出せるよ」

と小金をチラつかせながら説明する。タケノコ剥ぎの逆バージョンのような交渉だ。

撮影に応じる女は、5千円でパンチラやブラチラを撮らせるくらいだから、大体は金に困っている。
5千円が大金に見える状態ゆえ、たかだか数万円でも高確率でハメ撮りに持ち込める。
さつきも例に漏れず「顔を出さないなら」という条件でハメ撮りに応じた。

撮影自体は淡々と進み、セクシー女優のようなポーズを取らせると

「私も〇〇チャン(当時のトップ単体女優)みたいになれるかな?」

と、まんざらでもない様子。
何とかもおだてれば木に登るらしいが、人間が天まで登るのだから「果たして人間は知性的な生き物なのか?」なんてくだらないことを考えてしまう。

蓼食う虫も好き好き。どういうわけかさつきに気に入られた筆者は、連絡先を渡され、特段用事もないのに連絡し合うようになっていった。
校了日間近のある日、撮影モデルに連続でドタキャンされる事態に陥り、さつきに

「誰か撮影させてくれる女いない? 紹介料を払うから」

とメールしたところ数時間で用意してくれた。当時は、地獄に仏、友情の大切さを噛み締めたものだ。
さつきもさつきで、「右から左に女を紹介すれば金が入る」と味をしめ、定期的に友人たちをハメ撮りモデルとして用意するようになった。
最初はギャル系ばかりだったが、「ウチはギャル専門誌じゃない」と言ったら清楚系からキレイ目など幅広い人材を供給するようになった。

ここまで多くのモデルを供給されると、「友達が多いんだなぁ」などと脳内お花畑なことは考えられない。
どう考えても何かしら裏がある。紹介されたモデルに「どういう経緯で撮影することになったの?」と訊ねたところ、

「友達の友達の友達の友達が『こういうアルバイトあるよ』って紹介してくれた」

と教えてくれた。
普通であれば、撮影の謝礼はモデル当人に支払う形を採っているが、紹介料を別途で会社からかすめ取る術がなかったので、謝礼は一括でさつきに渡していた。
仲介者が増えれば増えるほどモデル当人の懐に入る金は少なくなる。おそらく、このモデルの手元にはブラチラ撮影ほどの金額さえ渡っていなかったろう。
ほとんどタダみたいな値段でハメ撮りされるって、搾取もいいところだ。

真っ当な人間ならこの構造に憤りを覚えるのだろうが、そうした倫理観を持っていたらとうに会社なんて辞めている。
基本は、「撮影ノルマをこなせれば、世はすべてこともなし」である。

とはいえ、そんなムチャが長続きするはずなく、ほどなくさつきからのモデル供給は滞り始めた。
モデルの切れ目が縁の切れ目、彼女との連絡は途絶えがちになった。

続く

以下ソース
http://www.menscyzo.com/2017/10/post_14935.html

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