岡山大大学院保健学研究科の中塚幹也教授らの研究チームは、出産を経験した女性の約半数が出産後2年以内に夫婦の愛情が急速に冷え込む「産後クライシス」に陥ったとする調査結果をまとめた。しかも産後クライシスが始まった時期は、「出産後3カ月以内」が8割近くを占めたという(「朝日新聞」2017年12月27日)。

出産をきっかけに夫婦が不仲になる「産後クライシス」は、2012年にNHKの情報番組「あさイチ」が報道して以来、注目されてきたが、学術的な調査はほとんどなかった。
中塚教授らの研究チームは、2015年に岡山県内の保育園や子育て支援拠点の計11施設を利用する母親684人に質問用紙を配布し、回答があった353人を分析した。回答者は平均33.7歳、結婚した年齢は平均28.2歳。
回答によれば、産後クライシスについて「かなり当てはまる」は10.3%、「どちらかといえば当てはまる」は39.6%、それを合計すると49.9%にもなった。このどちらかに当てはまる女性の約6割は、「回答時点でも続いている」と答えている。

産後クライシスの要因を、夫との関係性に関する項目(夫への嫌悪感/セックスレスになった/夫に父親の自覚がないと思うなど)と、症状に関する項目(疲れやすい/イライラする/寝不足/性欲がなくなったなど)に区別して分析している。
それぞれの項目を0〜3点で自己評価してもらい、夫の育児や家事の行動に対する評価と比べた結果、「夫との関係性の評価が悪い人」は「夫の行動に対する評価も低」かった。一方、「症状に関する項目」の評価は、夫の行動の評価と関係が見られなかった。

このような産後クライシスが起こるのはなぜか? その原因は何か? 原因は、夫婦間の関係性や状況によって異なるので複雑だが、大きく以下の4点が挙げられるだろう。

@産後の体調不調
母親は、妊娠から出産までさまざまな体の変化に対応しつつ、人生の一大イベントに立ち向かい、乗り切らなければならない。しかも、産後は不眠不休で育児に携わるため、心身が受ける負荷やストレスは極めて重い。その結果、体力も精神力も疲弊しやすい状況に追い込まれるので、回復が難しい。

Aホルモンバランスの変調
妊娠中は、胎児を育てる女性ホルモンのエストロゲンが多く生成されるが、出産後は急激に減少する。この急激なホルモンバランスの変化をコントロールできない状況が続けば、ホメオスタシス(生体恒常性)が阻害されるので、心身の不調を回避できなくなる。また、母乳の分泌を促進し、敵対的感情を煽るホルモンのプロラクチンも関連が深いとされる。

B精神的不安による「産後うつ」
出産後2〜3週間ごろから発症する「産後うつ」がある。たとえば、出産退職した女性が、社会からの疎外感に悩んだり、育児の義務感・責任感に追い詰められてれ生じやすい。短期間で回復する場合があるが、長期化する女性も少なくない。

C夫の育児参加の有無や無理解も
母親は、妊娠から出産までの期間中に、「母親の自覚」が芽生え高まっていく。一方、当然ながら父親は、その自覚や実感が遅れがちになる。その結果、母親は、夫の育児参加の対応力や質に対して大きな期待感を寄せるが、夫の意識や行動が思うように伴わないことから、夫への不満が募り、焦燥感や嫌悪感を感じやすくなる。

続く

以下ソース
http://healthpress.jp/2018/01/post-3453.html

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