そんなパツキン女優の偏見は、IQ163といわれるジェーン・マンスフィールドの登場で覆された。そして偏見打破を決定的にしたのは、1992年『氷の微笑』に主演したシャロン・ストーンだった。映画評論家・秋本鉄次氏はこう話す。
「“強くて、エロくて、賢い”という3拍子揃った悪女役で女性の支持を得て、“支配されるパツキン”から“支配するパツキン”へとパツキンのイメージを一変させました」
2000年代に入ると、さらにパツキン女優の定義が変容していった。役柄のために金髪にする女優の登場は、大きな転換点といえる。
「同じ2000年に、『60セカンズ』でつなぎを着た自動車整備工に挑んだアンジェリーナ・ジョリーや、『マレーナ』でナチスドイツに迎合した悲劇のヒロインを演じたモニカ・ベルッチは、黒髪をあえて金髪にしました。自らの意志でパツキン女優の扉を開いたのです」
2人の特徴は、精力的な社会活動だった。ジョリーは2001年から国連難民高等弁務官事務所の親善大使を務め、ベルッチは人工授精を規制する法律に抗議するため雑誌の表紙に妊婦姿で登場した。
「パツキン女優は今、強い女性のシンボルになりました。マーゴット・ロビーは『ターザン:REBORN』(2016年)で野性味のある行動的な女性を演じ、シャーリーズ・セロンは『アトミック・ブロンド』(2017年)で女スパイに扮して喝采を浴びました」
様々に変化してきたパツキン女優は、これからも永遠の憧れとして輝き続けるに違いない。
以下ソース
http://www.news-postseven.com/archives/20180114_641338.html
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