うつ病は世界中で3億5000万人が罹患しているといわれ、日本でも100人に3〜7人が経験しているとされる精神疾患だ。程度にもよるが、見た目にはうつ病だと周囲から気付かれない場合もあり、理解されづらい精神疾患の1つだと言われている。だが、この度、最新の言語分析により、うつ病の人に特有の言語的特徴があることが判明した。

海外オンラインメディア「Big Think」(6日付)によると、医学雑誌「Clinical Psychological Science」に掲載された新研究により、うつ病患者は“鬱語”ともいうべき特殊な言葉を話していることが明らかになったという。

うつ病患者の話す言葉には言語的な特徴があることは以前から知られており、これまで、米ロックシンガーのカート・コバーンや、米詩人のシルヴィア・プラスといったうつ病を罹患していた人物が書いたエッセイや日記が分析対象として活用されてきたそうだ。だが、いくら慎重になっても、人間の能力では言葉遣いの細かな違いを見逃してしまう場合がある。そこで今回、英リーディング大学の心理学研究者モハンマド・アルモサイウィ氏らは、数分で巨大なデータ群を分析することができる最新のコンピュータ解析技術を利用し、小さな変異、よく使用される語や語の種類、語の多様性、文の平均的長さ、文法的パターンなどを数値で正確に計測したという。

言語には大きく分けて内容とスタイルの2つの部分に分かれている。内容は言語によって表現されたもの、つまり話された物事の意味のことである。うつ病患者が、“さみしい”、“悲しい”、“みじめ”といったネガティブな感情表現を使いがちであることは容易に想像できるだろう。

だが、今回の研究で明らかになったのはそれだけではない。うつ病患者には、“私”“あなた”“彼ら”などの人称代名詞の使用頻度に大きな偏りがあることが分かったのだ。アルモサイウィ氏によると、英語の1人称代名詞、me、myself、Iの使用頻度が統計的に有意に多かったという。つまり、うつ病患者は“私”を中心とした言語使用を無意識のうちに行っており、他者への関心が希薄であるということだ。

1人でうつうつと生活上の問題を考えたり、社会的な孤独を感じることはうつ病のよく知られた特徴であり、1人称代名詞の使用頻度の高さもそのことを反映していると見ることができる。しかし、1人称代名詞の高頻度使用とうつ病の因果関係は今回の研究からは明らかになっていない。つまり、1人称代名詞を使う自己中心的な思考がうつ病を引き起こすのか、うつ病になると自己中心的な思考になるのか、原因と結果の向きが定かではないのだ。

言語のスタイルは表現された内容よりも、表現の仕方に関係する。研究者らが、64のオンラインメンタルヘルス掲示板から6400人のメンバーの会話データを分析した結果、うつ病患者には言語スタイルにも有意な違いがあることが分かったという。

「独立語(absolute words、絶対語とも)」と呼ばれる語の使用頻度が極めて高かったのである。独立語というのは、“常に(always)”、“何もない(nothing)”、“完全に(completely)”といった「例外がなく、100%正しいか、100%間違っているかいずれかの場合に使用される語」(「Austin Community College」より)のことである。総じて、独立語の使用が多い人ほど、白黒をはっきりさせたい絶対主義的な傾向が強いと言えるだろう。

研究者らは、子育てのためのオンライン掲示板「Mumsnet」と学生のためのオンライン掲示板「StudentRoom」など19の掲示板と、うつ病患者が集うオンライン掲示板を比較したところ、「不安とうつ掲示板」では50%、「自殺願望掲示板」では80%も独立語の使用頻度が高かったという。また、どちらの掲示板でも1人称代名詞の使用頻度も高かったが、ネガティブな感情表現に関しては、「不安とうつ掲示板」よりも「自殺願望掲示板」の方が少なかったそうだ。

続く

以下ソース
http://tocana.jp/2018/02/post_16065_entry.html

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