紀元前1800年代に誕生したといわれている、メソポタミア地方の古代都市・バビロンにも売春の歴史が存在していたようだ。当時の売春は、宗教上の儀式として神聖に行われており、その儀式は現在“神聖娼婦”または“神殿売春”と呼ばれている。
古代ギリシャの歴史家で“歴史の父”といわれるヘロドトスは、著書『歴史』の中でバビロンに“神殿売春”の慣習があったと言及。また、地球上最古の法律といわれているハンムラビ法典の中には、「神殿に仕えて占いなどをしていた女性たちは売春婦の仕事も兼ねており、参拝者の相手をして報酬を得ていた」といった旨の内容が綴られているそうだ。
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古代ギリシャは、史上初めて売春を国家登録制のもと管理・公認したといわれている。当時のギリシャは世界の貿易拠点として栄えており、外洋に出かけて戻ってきた人やギリシャを訪れた人の間で売春が娯楽手段として利用されていた。特にアテナイ（アテネの古名）は、主要な国際貿易の拠点としてだけでなく売春宿が有名。古代ギリシャ軍が征服した土地から連れてきた女性たちは、アテナイの売春宿で働かされることに。
売春は女性の年齢や外見、個性、才能、運勢によって異なるレベルに分けられていたようで、“奴隷トレーダー”はオークションによって女性たちを売却。また、路上にも売春婦が立っていることがあったようで、パンを1つか2つ与えると“クライアント”になることができたという。
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古代世界で最強だったローマ帝国は、古代ギリシャと似たような文化があり、もちろん売春の文化もあった。“フローリア”と呼ばれるお祭りでは、ダンスや音楽、そして売春が行われており、売春婦はオープンに歩き回って取り引きをしていたそうだ。
これらのセックス文化は芸術面や生活面にも活かされ、裸の人やセックス描写がフォークやナイフ、ボウルなどいたるところに描かれた。その中にはなんと、最寄の売春宿を示す“男性器の形”をした道路標識も。当時ローマには約3万2,000人のセックス労働者がいたという統計調査が残っている。
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古代世界から時が経ち、キリスト教が普及するようになってから売春を含めた性の問題は宗教で扱われるようになった。なぜなら、キリスト教は売春はおろか結婚するまでのセックスを禁止しているから。8世紀ごろの西ローマ皇帝・カール大帝の勅令では売春禁止を謳っており、売春婦を“みだらな女”として広場で鞭打ちを行うこともあったようだ。
しかし売春の歴史が途絶えることはなく、中世ヨーロッパでも売春は行われていた。中世になり“都市”という概念が復活すると商人がそこに住みつき、手っ取り早く儲かる売春業に手を出すように。そして、商人は売春婦に課税を課すことで都市が潤うことに気づき、都市が管理する売春の歴史が再び築かれることになった。
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脈々と受け継がれてきた売春は19世紀のイギリス、ヴィクトリア朝にも華を咲かす。蒸気機関と帝国主義の幕開けを告げたヴィクトリア朝は、売春宿所有者にとって楽園のような時代で、売春婦は女性が当時もっとも稼げる職業であった。
以下ソース
http://tocana.jp/2018/05/post_16536_entry.html
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