軍事研究家・塩原逸郎が緊急寄稿!

7月1日、防衛省が陸上自衛隊に輸送艦を導入する方向で検討している事が判明した。陸自が駐屯地を置く南西諸島での離島間輸送を円滑化する事が目的とされる。

だが、軍事研究家の筆者は断言する。この計画は確実に失敗する。なぜなら、この計画は旧日本軍の亡霊に他ならないからだ。
旧日本軍においては、陸海軍の対立が激しく、陸軍は自前で輸送船舶部隊を運用していた。それどころか、輸送用潜水艦や空母まで陸軍が運用していたのだ。

それが21世紀の現在、復活しようとしている。背後にあるのも、太平洋戦争の際と同様、陸自と海自の激しい対立である。海自は陸自のために、必要な輸送船舶及び護衛艦を回したがらない。だからこそ、陸自が輸送艦を運用するという発想が出てくるのだ。こんな事では、来るべき南西諸島での中国との軍事衝突で敗北を喫することは目に見えている。

陸上自衛隊は創設以来、船舶を運用した経験がない。それゆえ、陸自輸送艦は極めて不十分なノウハウの下に運用される事となり、輸送効率は非常に低いものとなる。かつ、輸送船舶は極めて脆弱にも関わらず、海自の護衛も期待できない。
輸送船舶の脆弱さがどのような事態を招くか、太平洋戦争のコタバルやガダルカナルの戦いから読み解くことが可能だ。太平洋戦争の開戦当初、マレー半島・コタバルの戦いにおいては、護衛艦艇がいるにも関わらず、たった3機の英空軍機による攻撃で陸軍輸送艦が1隻撃沈、2隻中破の被害を受けている。「餓島」と呼ばれたガダルカナルの戦いは、さらに悲惨だ。脆弱な輸送船舶は、そもそもガダルカナル島に向かうことすらままならず、物資や人員の輸送は高速の駆逐艦による「鼠輸送」によって行われていたのである。駆逐艦では輸送量も当然限られ、結果、日本軍はガダルカナル島で膨大な餓死者を出すこととなった。

有事において、脆弱かつ護衛もない陸自輸送艦は中国海軍の餌食に他ならない。陸自輸送艦は為す術もないまま、海の藻屑となることだろう。かつて、太平洋戦争で南海に数多の輸送船が散っていった悲劇を、再び繰り返すべきではない。
必要なのは、正攻法に立ち戻ることだ。陸海空3自衛隊の連携強化、そして海上自衛隊の輸送能力の強化こそが、南西諸島で中国に対抗する術である。陸自輸送艦のような「奇策」は、まったく必要がないのだ。

以下ソース
http://tocana.jp/2018/07/post_17383_entry.html

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/