７月に入って、少女たちが巻き込まれる性犯罪が日本のあちこちで頻発。東京では「ＪＫビジネス」で、１６歳の女子高生をホテルでいかがわしい接客をさせていた男が逮捕された。
また女子高生に現金を渡し、みだらな行為をしたとして茨城県龍ケ崎市の職員が捕まったほか、高３の女子生徒を現金３万円で買春したとして、神奈川県相模原市職員の男が児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで神奈川県警に御用となった。
夏休みでヒマを持て余した女子中高生をふらちな大人たちが舌なめずりして狙っている。思春期の少女たちを性犯罪から守るためにも、正しい性教育は必要不可欠。ところが日本の性教育は、海外に比較するとあきれるほど遅れているという。
性教育の実情を知るうえで興味深いデータがある。性の総合商社「ＴＥＮＧＡ」が手掛ける大型調査「月刊ＴＥＮＧＡ」の第３号（２３日発表）では、夏休みの若者の「性の困りごと」に焦点を当て、日本と世界の性教育事情を紹介している。
ＴＥＮＧＡが実施した「マスターベーション世界調査」の「性教育の一部として取り上げられた項目」によれば、日本は「マスターベーション（自慰）」「性的暴力・ハラスメント」の２項目において調査対象１８か国中、なんと最下位だった。
女子栄養大学名誉教授の橋本紀子氏によれば、日本でも１９９２年以降、エイズ予防のため、小５・小６用の保健の教科書ができた。今は小３から性について教え、初潮や精通というサラッとした記述もあるにはある。
ただ「射精」に関する記述が入るのは中学から。「中学保健体育」（学研）の平成２１年度版では、「自慰」を「自分の性器を刺激して快感を得ること」と説明していたが、平成２５年度版になると「自慰」の解説が削られた。性教育が後退しているようにもみえる。
対して海外は進んでいる。フィンランドの中学生向け教科書で、自慰は「自分をなごませるもの」としてライトなイラスト付きで説明。「『より性を楽しむ』ということを中心に教育が行われています」（橋本氏）
かつては自慰を「良くないこと」と捉えていた中国でも小５の教科書で「自慰は正常な行為」と肯定する姿勢に変わった。韓国の教科書は、性暴力の対策情報が充実。性被害に遭ったときのための病院や警察の連絡先を記載するほか、相手の目を見て「嫌です！」と叫ぶなど、具体的な方法も指導している。
「万が一、被害に遭った際には『自分にスキがあったから悪い』ではなく『相手が悪い！』ということを、男女ともに性教育の場で教えています」（橋本氏）。ＤＶやレイプに泣き寝入りする被害者が後を絶たない日本も見習うべきだろう。
ヘルスプロモーション推進センター・岩室伸也代表は「今の中高生は、悩みを悩みとして認識すらできていない」と指摘する。失敗を恐れる最近の若者は失敗経験を人と話さず、相談できる仲間も少ない。真性包茎でも「あいつに比べて俺のちんちん違うな」と気付けない。自慰の方法が床にこすりつける“床オナ”でも「普通じゃないの？」と思っているという。
岩室代表は「ＡＶは５人以上で見ろ！」「失恋経験は必ず誰かに話せ！」と提言。オジさん世代はエロ本の回し読み、ＡＶの貸し借り、観賞会も定番だった。現代はスマホでエロ動画を見られる“自己完結スタイル”だけに「性を通じた仲間をつくることが理想」と訴える。
性の失敗も時間がたてば、良い思い出。健やかに性経験を積んでほしいものだ。
以下ソース
https://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/1076278/
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