米疾病対策センター(CDC)の調べによれば、米国では、2017年に淋病や梅毒、クラミジア感染症と診断された症例が230万人近くと、前年を大きく上回り4年連続で性感染症の拡大が続いている。
また、淋菌の抗菌薬耐性化が急速に進んでいることも懸念されたことから、CDCのSTD予防部門長を務めるGail Bolan氏は「淋病の新たな治療選択肢の開発が緊急に求められる」と指摘している。
この調査結果の詳細は、「STD予防会議」(2018 STD Prevention Conference:8月27〜30日、米ワシントンD.C.)で発表された。
CDCの報告書によると、「淋病」の診断数は2013年の33万3004人から2017年には55万5608人へと67%増加した。男性ではほぼ倍増し、女性も3年連続で増加している。
また、「梅毒」の診断数は同期間に1万7375人から3万664人へと76%増加し、感染者の7割は男性の同性愛者、あるいは両性愛者だった。
最も頻度が高い「クラミジア感染症」は、2017年には170万人以上が診断されており(2016年には160万人)、45%は15〜24歳の若い女性であった。
さらに、アジスロマイシン耐性の淋菌の割合は2013年には1%だったのに対し、2017年には4%以上にまで増加し、淋菌の「抗菌薬耐性化」が急速に進んでいることも明らかになった。
STDはいずれも抗菌薬で治療できるが、未治療のまま放置している患者も多い。STDを治療せずに放置すると妊娠能力に影響し、子宮外妊娠や死産の原因にもなるほか、骨盤や腹部の慢性疼痛を引き起こし、HIV感染リスクも増大するため適切な治療が必要となる。
STD拡大の要因には、特に若年層での検診や性教育が不十分であることが考えられると、専門家らは指摘している。
また、連邦政府は近年、STD対策の財政支援を縮小してきたが、こうした支援縮小後にSTDの急増が認められていることも分かった。
NCSD(National Coalition of STD Directors)の理事を務めるDavid Harvey氏は「州や地域の保健局は、事実上15年前の半分の予算でSTD対策を講じている」と述べている。
淋菌は長きにわたって各種抗菌薬に耐性を獲得しており、米国では現在、セフトリアキソンが淋菌に高い有効性を示す唯一の抗菌薬とされている。
2015年以降、淋病治療にはセフトリアキソンの静脈注射単回投与とアジスロマイシン経口投与の併用が推奨されているが、この併用療法もいずれは効かなくなる可能性があると専門家らは危惧している。
CDCは医師に対し、患者とSTDについて率直に話し合う機会を持ち、早期発見、早期治療を実現することでSTDの拡大阻止に努めるよう強く呼び掛けている。
性感染症の拡大は、海の向こうの話ばかりではない。日本でも梅毒の年間報告数が急増しており、2017年には6000人に迫るまできた。急増以前は、梅毒患者の多くは男性だったが、2011年以降は女性、それも若い女性に広がっている。
デリケートな病気なため、恥ずかしがって受診しない人も少なくないが、治療しなければ治らない。近年では、医療機関を受診しなくても感染の有無を確認できるキットが販売されており、誰でも購入できる。
若い人をはじめ、STDに関する知識不足の人が多いことは否めない。自らの感染を防ぎ、他人へ感染させないように配慮すること、その教育と啓発が必要だ。
以下ソース
http://healthpress.jp/2018/09/post-3788_2.html
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