“フェチの大御所”と言っても過言ではない睦月影郎氏が毎回、本当のフェティシズムを熱く語る本コラム。今回は、エロの進化と加齢の相関関係を考察する。
私が二十代前半に、ビデオ時代がやってきた。それまでは、ビニ本とカセットテープが主流である。フェチ系、というより女性の大小の排泄などのスカ系もあり、ビニ本で見て、テープの音で排泄音などを聴いて抜きまくっていたものだ。
そしてビデオ時代。当初は表も裏も当然ながらノーマルセックスのみで、実につまらなかった。セックスは自分でするものであり、見るものじゃないと思っていたからだ。まして私の好みの行為など、撮られているはずもない。やがて、ようやくビデオでも大小の排泄物が出て、さらには唾液などのフェチ物も出て、ああ、やっとこういう時代が来たのかと感動したものだ。
フェチとは、当時の主流であるSMに比べるとマイナーな印象だったが、実はSM以上に多く静かに増えていたのだと思う。何しろフェチは、SMクラブに行ったりパートナーを見つけたりしなくても、日常の中で、ふと美女の匂いを感じて興奮することは多々あるからだ。
そしてフェチビデオも、さらに細分化され、咀嚼の口移しや、ゲロビデオも出て、あるいは足の指だけのアップや、歯や口腔のアップのみという、非常にマニアックなフェチ物が出るようになった。ここまでくれば、ほぼ全てが網羅され、さらには内視鏡や解剖などまで出て来れば文句はない。
同じ非日常でも、セックスは日常の延長にある。しかし医療ものとなると、実際に体験できないので、せめて映像で見るしかないのだ。それらが現代は、ほぼ希望通り期待通りのものが手に入るようになった。
ところが！こんな良い時代になったのに、私自身が還暦を有に過ぎ、オナニー回数が激減しているのである。この歳になると、どうせ射精するなら生身の女体としたいので、映像オナニーをしなくなっているのである。実に世の中、うまくいかないものだ。
以下ソース
http://www.dansen-web.com/article/detail/9500659/
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