「本を読んで、ようやくお墓を改葬する決心がつきました」などの感想が続々と届いている単行本『いまどきの納骨堂』(小学館)。その発売を記念して、著者の井上理津子さんが、大阪大学医学部教授の仲野徹さん、應典院住職の秋田光彦さんと公開鼎談を行った。意見の異なる3人が繰り広げたお墓と終活に対する本音の数々。大いに盛り上がったその模様をお届けする。

【議題】お墓は何で選ぶべきなのか?

「お墓、どうしよう」と悩む人が増えている。少子化や都会に出て来たことで田舎にある代々のお墓を維持できなくなっているのだ。昨今、お墓を引っ越す「改葬」やお墓を更地に戻す「墓じまい」といった言葉も度々聞かれるようになったが、お墓はどう選べばいいのだろう。まずは最近お墓を改葬したばかりの仲野先生が口火を切った──。

仲野:うちは昔から、大阪市内の市営墓地にお墓があったんですが、何を思ったのか、突然、母親が新しい墓を買うって言いだしたんですよ。ええっ!?と驚いたんです。私のところは娘が2人。見栄を張ってええところを買うても、無縁墓になるのは目に見えてますからね。いくつか見た上で最終的に京都にある納骨堂の仏壇式のものを“購入”しました。

井上:そこをお決めになった決め手は、何だったんですか?

仲野:最初に見たところも京都なんですが、宗旨縛りが厳しかったんです。うちは西本願寺派なんですけど、娘の嫁ぎ先はなんか違う宗旨。継ぐ人が同じ宗旨でないとあかんということで諦めました。そこで、ネットを調べたり、いろんなパンフレットを見ていたら、その近くに宗門直営のところがあって、潰れなさそうだからええわと思って決めました。京都やったら、なんだかんだ行く機会も多いですから、寄れますしね。

秋田:お墓を選ぶときは立地が重要なんです。どんなにデザインが凝ってて、どんなに金額が安くても、選ぶときにいちばん考えるべきなのは、圧倒的に立地だと思いますね。

仲野:その立地というのも、ただ家に近ければいいというものでもないですね。ぼくは以前のお墓は家の近くやったけど、意外と邪魔くさくて年に1回程度しか行きませんでしたから(笑い)。それが今は年に3〜4回は行ってます。

井上:お墓の研究をしている井上治代先生というかたが「50年、100年先のことを考えて選ばなくていい。お墓はお参りする人のものだから、その人が生きている間を考えて、その対象としてのお墓を選んだらいいと思う」とおっしゃったんです。私、その言葉にドキッとしました。

 つまりは、自分がお参りする立場でいい立地を選んでも、それが子供たちにとっていい立地かどうかわかりません。自分がどこに入りたいか、いくつか候補を挙げた上で、最終的には子供に決めてもらう方法がいいなと思いました。

仲野:それはもう、代々のお墓じゃなくて、個人のお墓という考えなんでしょうね。

井上:以前は代々のお墓に入るしかなかったわけですが、今は家を引っ越しするのと同じように、いろんな選択肢があって、新しいお墓を選べる時代になってきていると思うんです。その意味では個人の墓、バンザイですね。

仲野:この先はもっと個人墓の時代になりますか?

秋田:井上さんの本の中にも書いてありますが、昔から宗教法人法とか寺院規則の中では、檀徒とか信徒という個人を想定しているんですよ。檀家という言葉は出てこないんです。

井上:私はこの『いまどきの納骨堂』の取材の過程で初めて知って、ビックリしました。檀家という言葉は今も普通に使われてますよね。でも、法律では檀家じゃなく、檀徒なんですよ。

続く

以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20181215_824173.html

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