こう話すのは、漫画家の克・亜樹氏。
週刊誌連載をこなし、単行本はコンスタントに10万部を超えるものの、大ヒットとまではいかなかった。そしてデビュー14年めの1997(平成9)年、いよいよ『ふたりエッチ』が始まる。
「エロを正面から描く恥ずかしさもあり、ためになる『うんちく』を第1話のネームに入れたんです。すると編集部からOKが出て、現在も続くグラフや記事の引用を入れるスタイルが決まりました」
第1巻は4万部からのスタートだったが、単行本が15巻に達したころ、累計で100万部を超えた(現在は2700万部)。
「ちゃんとキャラクターがいて、How to形式でセックスが学べるマンガは、今までになかったと思います」
20年を超える連載は、並み大抵の努力ではできない。
「『ふたりエッチ』と同時進行で常に連載をしていて、週に一度の休みにはネームをしていました。広い仕事場を持てましたが、とてもお金を使う暇はありませんでした」
ここ数年でヒロイン・優良は、不妊治療を経て、無事に妊娠、出産を果たした。現在は、子育て中の性のお悩み相談マンガという一面も持つ。
「不妊や妊娠中の性格の変化は読者の反響も大きかったですね。ファンの方も作中のキャラクターと一緒に年を重ねて、最近では2世代にわたって読んでくださる家庭もあります」
今後、主人公の真と優良はどうなっていくのだろう。
「編集部からは『100巻までは続けてほしい』と言われています(笑)。ただ、数を決めてできるものではないので、ネタがなくなれば終わりです。途中、ネタ切れで何度もやめようと思いましたが、今となれば続けていてよかったですね。
いつまでも男性が『ふたりエッチ』でエッチのテクニックを勉強して、女性に『どこで覚えてきたの』と言われるマンガでありたいです。
(登場人物の)真と優良さんには幸せに年をとってほしい。でも、いちばん幸せなのは、平成が終わるまであのふたりを描けた僕かもしれませんね」
克・亜樹 かつあき
1961年生まれ、1983年デビュー。
『ふたりエッチ』78巻が発売中。
同作の実写映画2作が4月と5月に連続公開
以下ソース
https://smart-flash.jp/night/69738
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