平成の31年間は、エッチ漫画の激動の時代だった。『エロマンガ表現史』(太田出版)の著者で、美少女コミック研究家の稀見理都氏が解説する。
山本直樹を筆頭に、成人漫画から青年誌の一般漫画に転身する作家が増加した。成人誌と青年誌の境界が、あいまいになってきたのだ。
「知られている作家では『ぼくらの』の鬼頭莫宏、『GTO』の藤沢とおるなども、エロ系出身です。
平成中期以降、漫画家たちは、エロ漫画の文法を積極的に青年誌に取り入れ、エロ表現を発展させていきました。それゆえ、エロ漫画、一般漫画ともに画力のレベルがグッと上がったのです」
一方、少年誌はどうか。
「乳首を見せられない少年誌では、チラリズムの創意工夫が発展しました。桂正和がパンティ描写にこだわり、『いちご100%』の河下水希は、パンチラと薄い着衣で体のラインを見せました。
そこで大革命を起こしたのが矢吹健太朗(作画)の『ToLOVEる』です。性器を絶対に見せないで、読者に想像させるんです。
たとえば、主人公はお風呂場で、女のコの後ろに立っています。女のコの股の間には、水道の蛇口があります。その蛇口の鏡面に、よく見てもわからないぐらいの、股間の筋が描いてあるのです。このような表現によって、矢吹は少年誌のエロを、芸術にまで高めました」
【いまも読める平成中期の革命的「名作エッチ漫画6選」】※監修・稀見理都氏
●『恋愛ジャンキー』葉月京(秋田書店)/平成11年(1999年)
変名で成年漫画も描く作者が『ヤングチャンピオン』に発表したデビュー作。恋人募集中の主人公が活躍するラブコメディ。全26巻。
●『GANTZ』奥浩哉(集英社)/平成12年(2000年)
人間と別世界の異星人との戦いを描くSFアクションだが、じつはお色気漫画としても十分楽しめる作品。巨乳美女率の高さは作品の魅力のひとつ。
奥は、デビュー作で「乳首残像」という手法を生み出すほど、巨乳へのこだわりが強い。『週刊ヤングジャンプ』連載。全37巻。
●『いちご100%』河下水希(集英社)/平成14年(2002年)
『週刊少年ジャンプ』誌上で、パンチラ表現が小学生の心を打った学園ラブコメディ。全19巻。
●『SとM』村生ミオ(日本文芸社)/平成17年(2005年)
ベテラン漫画家による、お色気描写が多めの大人の漫画。主人公の中年男性が家庭崩壊の危機を乗り越える。『週刊漫画ゴラク』連載。全28巻。
●『ToLOVEる-とらぶる-』作・長谷見沙貴/画・矢吹健太朗(集英社)/平成18年(2006年)
高校生の主人公と美少女との三角関係の恋愛を描くコメディ。全18巻。
「連載は『週刊少年ジャンプ』。少年誌の規制の中で、漫画表現を極限まで発展させた画期的作品です」
●『ナナとカオル』甘詰留太(白泉社)/平成20年(2008年)
細分化が始まったお色気漫画界に「SM」要素を持ち込んだ異色作。『ヤングアニマル嵐』から移籍し、『ヤングアニマル』に連載。全18巻。
※版元・巻数は、初出の単行本のものです
以下ソース
https://smart-flash.jp/night/70011
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