津田氏は弁明の中で「公開する気もなければ、もちろん、実行する気もありませんでした」としているが、それならば、そんなリスト があること自体を公言すべきではなかった。その不用意な言動には作品を出したアーティスト側からも批判がある。

「結局、問題を大きくしているのは津田さんですよ。責任ある立場なのに、ユーチューバーみたいに幼稚な言動ばかり。一番、 許せないのは、批判覚悟で作品を出したのに、覚悟が見られなかったことです。批判が巻き起こったら、すぐに謝って中止にして、クリエイターはまるでハシゴを外されたようなもの。たぶん彼は表現の自由を訴えたいんじゃなく、政府批判とか反日プロパガンダみたいなことに利用したというだけでしょう」(作品提供したアーティストの製作スタッフ)

 中止後、問題発言を煽った形の東氏も津田氏に苦言を残して辞任を表明したが、前出イベント関係者は「殺すリストの話がシャレで済まなくなって、本当に危害を加える輩とか出てきそうだから、逃げ出したのかもしれない」とも言っている。

 イベントについては第三者委員会による検証が始まっているが、いまだその賛否が感情論を交えてぶつかっており、津田氏の「殺すリスト」をめぐる物騒な話がさらに収束を妨げている。

文=片岡亮/NEWSIDER

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