森林さん、いつもためになるお話をありがとうございます。私は18年間セカンドバージンなのですが、次にセックスするにあたって不安な気持ちでいっぱいです。プロに一度ほぐしてもらったり、裸に触れてもらったり、流れを思い出したらよいのかと考えています。
男性セラピストだと、経験が少ない私は恋に落ちてしまうと困るので女性セラピストによる風俗を検討しています。あくまでも、性欲解消ではなくて感覚を思い出したいのです。
それか、相手に正直に伝えて、キスやハグなどの触れ合いから始めてみたらよいでしょうか。この歳になって、セカンドバージンを伝えるのは不安でもあります。森林さんは、風俗について、セカンドバージンいついてはどうお考えですか。
森林の回答
18年は体の感覚が鈍るのに十分な時間です。もし何十年かぶりに車の運転するとしたら、ちゃんと出来るか不安になるのも当然で、身体を使うという意味でセックスも同じです。セックスは相手がいるわけですが、相当うまい人が相手でリードしてくれても、久しぶりのあなたはセックスという行為に戸惑っている間に終わってしまうことでしょう。どれだけ優秀なカーナビであっても運転感覚を取り戻すことは出来ないのと一緒です。
セックスにおける戸惑いというのは、自分の体に起きている現象を認識するのと、それを理解・判断する頭が一致しないために起こります。大げさに言えば、頭と体が乖離状態になります。セックスに慣れていれば、触られた部位のそれ相応の感覚が感じられます。
でもレスの間が空いていると、普段感じない感覚をどう理解していいのかわからず、これが快感なのか、くすぐったいのか、不快なのか一体何なんだと理解するまでにタイムラグが生じます。肌感覚と視覚情報が一致せず、「こんな感じだったっけ？」と上の空になります。
これは、仕方がないことですから、恥ずかしがらずにセカンドバージンであることを伝えたほうがいいと思います。久しぶりの運転で、慣れないレンタカーを借りてドライブデートをするなら、同乗者に「久しぶりの運転だからゆっくり安全運転するね」と一言断っておく方がお互いに安心しやすいし、むしろその瞬間を楽しみやすくなるのと似ています。
もしその一言がないと、お互いに不安を募らせ余裕をなくし、それが空気を悪くし相手への違和感や不信感を生み、時が進むにつれどんどん気持ちのズレが生じてくるなんて最悪パターンもありえます。
それは、一緒の時間を過ごす2人にとって寂しいことですから、正直に話すことが必要だと思います。なに、久しぶりの運転と同様、ゆっくりと体をならしていけば元の感覚に戻りますから、そういった意識を2人で共有してれば済む話ですよ。
それともう一つ共有しておくべきは、セカンドバージンになっている女性を、売れ残りと捉えるか、掘り出し物と捉えるか、ただそれだけのことと評価も査定もしないか、といった価値観です。
これは、性経験の有無を人格や社会的評価と結びつける風潮が世間にあるから生まれる悩みです。男優業でしたセックスを頼りに相談に乗ってる僕が言うのもなんですが、セックスをしてるから偉いとか、人として優れているとか、男として女として勝ち組であるなんてことはありません。
数を競う人、内容の過激さでマウントとる人、逆に童貞であったり処女であることを神聖化する人、どれもが勘違いです。ここまで言い切ると反発を生むでしょうが、あなたにはここをよくわかっておいて欲しい！ セックスの経験でその人間を評価することはできない。
重要なのは、その人が自分の意思で望んでセックスをしてるかで、あえて欲張って付け足すなら、そのセックスを楽しみ心身ともに悦べていたか、相手とちゃんと繋がれていたかです。
続く
以下ソース
https://joshi-spa.jp/950133
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