戸叶和男『日本奇習紀行』

 一般に「桃の節句」といえば、女児のために雛人形を飾ったりと、実に楽しげなお祭りとなっているが、世の中にはなんとも珍妙な形で祝うケースも少なからず存在していたようだ。

「そうね、よその人らからすればおかしな風習かもわからんね(笑)」

 その昔、西日本のとある寒村で行われていたという“珍妙な桃の節句”についてそう語りはじめたのは、自身も当地で生まれ育ち、今なお高級魚の養殖業を営んでいる佐々木要蔵さん(仮名・83)。佐々木の話によると、当地においては雛人形の代わりに裸の女児を並べるという、にわかに信じ難い行為が行われていたという。

「桃の節句にはね、村の庚申堂の石段にさ、女の子を連れて行って裸で並ばせるの。それをみんなで眺めながらね、お祝いするんだよ」

 たしかに、人形ではなく本物の人間が、雛壇状に並ぶという行為自体は、現在でも様々な形で行われているが、それが裸の女児で、かつ、「桃の節句」に行われているとなれば極めて珍しいケース。その意図も含めて実に不可解だ。

「昔はね、大人になれずに死んじまう子が多かったから、ああやってちゃんと育ってるのを確認すると、みんな安心したし、喜んだものなんだよ」

 たしかに現在のように栄養状態が良くなかった時代には、年端もいかぬ子供たちがいとも簡単に死んでしまうというケースも珍しくなく、当時の親たちにとって、我が子がすくすくと育っていく姿を確認することは、日々の幸せと安心を心から実感できるものだったのかもしれない。とはいえ、当の少女たちにとっては恥ずかしいことこの上ないこともまた事実。それぞれの想いは理解できるだけに、なんとも難しいところである。

文・取材=戸叶和男

以下ソース
https://tocana.jp/2020/04/post_148359_entry.html

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