【ナイト】居心地の良さは自分で作れる スナックで10倍好かれる「かわいいおじさん」 その立ち回り方[06/13] [無断転載禁止]©bbspink.com
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0001逢いみての… ★2020/06/13(土) 00:05:29.16ID:CAP_USER
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―[酔いどれスナック珍怪記]―

第二十五夜 汝、隣人を愛せよ

 地下へ入ってしまえば時間はもうわからない。

 店までの道すがらに空を見上げて湧いてくる、まだ明るいのに酒を飲むなんて、という罪悪感にも似た気持ちも、薄暗い店内で一口飲めば消え失せた。

 自粛要請に従った営業もひと月近く経つと慣れてきて、カウンター越しの風景は以前と変わらぬもとの日常であるかのように見える。二十二時までの営業が許されるようになって、近場に住むお客さんだけでなく、少し離れた東京近郊に住むお客さんもぽつぽつと顔を見せるようになった。

 ゴミちゃんにも久しぶりに会った。第十一夜でちょこっと登場した、時間とお金の使い方がヘタクソなゴミちゃんだ。閉める一時間前くらいにやってきて慌てたように酒を流し込み、こちらが会計を出す頃にはまだ飲み足りなそうな顔をしているあたり相変わらずというか、もう少し早く来れば良いのにとか思ったりもしたが、一ヵ月以上ぶりに見る彼のビリケンさんのようなフォルムに妙に安心感を覚えた(カウンターにデカめの人が座っているとホッとするのは何故だろう)。

「ゆっき〜がいると飲みに来ちゃうよ〜」

 ファービー人形のようなくりくりの目に半分瞼を落としながらも、わたしのような粗野で不作法な女にそんなことを言ってくれるありがたい存在の彼にはひとつ信条がある。それは「その日その場で楽しく酒を飲む」こと。以上。至ってシンプルに聞こえるが、飲み屋で日々様々な人間たちを眺めていると案外難しいことなのではないかと思えてくる。

 ゴミちゃんは色んなスナックを飲み歩くから、あちこちに飲み仲間がいる。

 仲間内では、誰がどこで飲んでいるとか、どこそこの店に行こうとか連絡ツールを使って知らせ合っていることもあるみたいだけど、彼が面白いし凄いなと思うのは、それに囚われないところなのだ。誰がどこで飲んでいようと彼にはあまり関係がない。その日、自分が行きたいと思った店へ行って、偶然その場に居合わせた人々と楽しく盛り上がって飲む。

 スナックという他者とコミュニケーションを取るのが前提の空間では、自分にとって居心地の良い日と悪い日というのは通っているうちに少なからず出てくる。顔見知りの仲間が飲んでいる日は心地良いし、大御所の常連ばかりの日や二次会サラリーマン団体が盛り上がっている日はいまいち落ち着かないだろう。だから、仲間が飲んでいる場所に行けばアウェー感を味わうことはない。だけどゴミちゃんはそれをしない。その日隣に座った人に、様子を見ながらまず話し掛ける。それが気難しい元物理学者でも、鼻につく若者でも、荒れ狂う中年女性でも、まだエンジンの掛かっていない御神岩の田中(第七夜参照)でも。

「ど〜も〜」「お父さん飲んでますね〜」「その曲良いっすね〜」。微妙に悪い活舌で、人の好さそうな笑みを向けられた相手は、思わず皆肩の力が抜けてしまう。本当はゴミちゃんにだって苦手な人がいることは知っている。実はギャーギャーと騒がしい日よりも程よくまったりした日が好きなことも。それでも雰囲気に合わせて話しかける。別にたいした話をするわけではない。次の日には忘れてしまうような、だけど何となく楽しかったという感覚だけが残るような他愛のない話だが、それによって相手のゴミちゃんに対する認識が「よく知らない奴」から「自分に害を与えない奴」へ変わる。そうやって、相手の居心地を良くすることによって、自らの居心地の良い空間をも作り上げてしまうのだ。

 だから、ゴミちゃんが来ている日は不思議と皆楽しそうな雰囲気になる。腹を振りながらスタンディングで歌ったり、歌の途中で鼾をかいて寝落ちする彼を見て誰もが笑う。

 当たり前の光景になって見過ごしているが、改めて彼を眺めていると誰よりも一期一会という特徴を生かした「スナックの楽しみ方」を熟知しているように思えてくる。

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1673832

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0002逢いみての… ★2020/06/13(土) 00:05:38.68ID:CAP_USER
 対照的に、竹田くんという若者がいる。

 ゴミちゃんと同じように彼にもまた飲み仲間が多い。

 彼は来店するとまずスマホを手にして仲間に連絡を取る。自分の居場所を知らせるためだ。一時間も経たないうちに一人、二人と彼の飲み仲間がやってくる。集まった仲間たちはそこそこにカラオケを歌いつつ、内輪話で盛り上がる。他の常連客たちとのコミュニケーションはあまり取ろうとしない。

 わたしは特別この飲み方を批判するつもりはない。人がたくさん来るのはお店にとっては有難いことだし、お客さんがどういう飲み方をしようと、目に余るものでない限りは金を払っている限りは自由だ。年配の常連が多く居る空間は肩身が狭いのだろうし、それが彼らなりの居心地の良さの作り方なのだろうとも思う。だけども、そういう常連たちと交流をしてこそのスナックであるような気もするし、彼らを眺めているとつい思わざるを得ないのだ。ぶっちゃけ、うちの店である必要性があるんだろうか?と。

「○○に集合〜」と声を掛けて集まり、顔見知りの内輪だけで盛り上がって飲むのならば、磯丸で飲んでたって、公園で飲んでたって、宅飲みだって変わらないんじゃないか?と。

 スナックに一人でやってくる常連客というのは、その店に何かを求めてやってくる場合が多い。店の雰囲気だったり、マスターに聞いてもらいたい切実な話があったり、マスターの料理が食べたかったり、マスターに会いたくてたまらなかったり、奇特な人は極稀にわたしの顔を見たかったり、担当編集者のイケダツなんかはわたしの原稿の尻叩きに来てくれたり。誰もが漠然と、だけど「この店に」という想いがある。そういう想いが嬉しいから、こちらも応える気持ちになる。だけど、どこでも良いんじゃないの? みたいな飲み方を目にすると、人情が薄くて性格の悪いわたしは「それなり」の気持ちでしか相対することができなくなる(人類愛に溢れたマスターはそんなことありません。誰にでも慈愛に満ちています)。
 
 スナックでの正しい飲み方なんてわからないし、多分ない。

 けれども、クサい言い方をすれば人間交差点ともいえる空間で、ゴミちゃんのように、名前も知らない人とただただ共に酔うことを楽しんでいる人の姿を眺めていると、「ああ。スナックだなぁ」と、この古臭くて猥雑なスナックという場が、どうしようもなく愛おしくなるのである。

<イラスト/粒アンコ>
0003夜更かしなピンクさん2020/06/13(土) 00:09:47.38ID:7zMPgdir
常連がいる店は面倒臭い
0004夜更かしなピンクさん2020/06/13(土) 00:16:35.16ID:SUZ4oO/h

あ〜〜ぁ! 場末のスナックで 下らないゴシップ話しして、下手な 歌に 拍手して・・・・・ 

何が 楽しいんだろうね!?   ゼニを ドブに 捨てるようなものじゃねえか!!!
0006夜更かしなピンクさん2020/06/13(土) 00:20:20.81ID:LLeSXgjU
スナックで好かれる意味あんの
家でVRやってる方がいいよ
0010夜更かしなピンクさん2020/06/13(土) 02:25:02.64ID:H6h06rbC
何となく楽しさの片鱗は分かる
でも何だか行きたくないな
バイクツーリングで遠くに出掛けて若い人と話すのが楽しいかな
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