酸い臭いがする透明な胃液に、血が混じっている。
蛇口を捻って口を濯ぎ、顔を上げて鏡を見た。
目が落ち窪んで血走っている。
伸び放題の髭が夜叉のようだ。
鏡に映る醜い姿を見ながら、不意に猗窩座は、まだ杏寿郎を弔っていないことに気づいた。
猗窩座は、そのまま服を脱ぎ、シャワーを浴びる。
髭を剃り、リビングに戻ってテレビを点けた。
朝の情報番組の片隅に、今日の日付が記されている。
あの日から一週間が経っていた。
日にちを確認した後、米を炊く。
米が炊き上がるのを待つ間、子猫にミルクをやり、炊き上がった米をゆっくりと食べた。
胃が爛れて食道が沁みるのを感じながら、丁寧に米粒を噛み砕いて飲み込む。
>>562に続く