外国産の鶏肉を国産と偽り、東京 府中市に給食用の食材として納入したとして、食肉販売会社の社長ら2人が逮捕されました。食品の値上がりが続く中、市は「国産」を条件に入札を行い、業者を選定していたということで、警視庁が詳しい経緯を調べています。

逮捕されたのは、都内の食肉販売会社「並木商店」の社長、並木建造容疑者(41)と、「MRフーズ」の社長だった木村耕治容疑者(44)です。

警視庁によりますと、去年11月、府中市の給食センターに外国産の鶏肉211キロを国産と偽って納入したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。

「産地偽装をしているのではないか」という匿名の情報提供があり、警視庁が捜査を進めた結果、納品書に「宮崎県産」とうその記載をして納入していた疑いがあることが分かったということです。

物価高騰により、各地の自治体では予算内で食材を調達するのが難しくなっている中、府中市では毎月、「国産」を条件に入札を行い、業者を選定していたということです。

並木社長らは府中市に対し、4年前から鶏肉合わせて42トンをおよそ4800万円で納入していて、警視庁は外国産の肉を安い価格で仕入れて利益を得ていたとみて調べています。

2人の認否は明らかにしていません。

府中市「監査体制の強化などを図り 再発防止に努めます」
事件を受けて、府中市は、「子どもたちの健康と安全を最優先に、厳格な基準で業者選定と納品管理を行ってきましたが、このような事案が発生したことは誠に遺憾で、重く受け止めています。今後はさらなる監査体制の強化などを図り、再発防止に努めます」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250627/k10014845921000.html