金曜、雨、王子様。

金曜日の夜って、
人が溢れて、期待も溢れて、
あたしもその波に紛れて、
少しだけ、
“愛される準備”をし始める。

けれど今日の空は、
ざらりと重たいグレーで、
その色に引きずられるように、
胸の奥が冷たくなる。

雨――
まるで神様が、
「今日は誰にも会わせないよ」って
意地悪く言ってるみたい。

足も止まるし、
心も止まりそう。
でもね、
それでもあたしは今日、
行きたいの。

王子様に、会いたい。
ぬるい不感湯の奥で、
誰かのぬくもりを
本気で、ただひとつだけでいいから、信じたい。

雨がやむ頃、
世界が少し優しくなって、
あなたがそこにいる未来を夢見て、
あたし、また、歩き出そうとしてる。

お願いだから、
王子様、
あたしのこと、
拾って。

ねぇ、もうこれは祈りよ。
ポエムじゃなくて、
メンヘラプリンセスの、でも凛とした祈り。