浦野 売上の半分近くがカメラですから、まだカメラメーカーのイメージが強すぎ
ますが、ここをなんとか変えなければと思っています。情報機器の事業部が二つあ
ります。一つは「CAD/CAM」などをやっているシステム機器事業部で、もうひとつ
はオプトデバイス事業部で、情報機器の光学部品やポータブルのプリンター、特殊
なデジカメなどを作っています。カメラ事業部では普通のフィルムのカメラとデジ
カメを作っています。
村田 特殊なデジカメとはどんなデジカメですか。
浦野 インターネット用のデジカメです。ウエブカメラと呼んでいますが、撮影した
映像をインターネットのサーバーに送ってそれがモニターで見えるようにできます。
建築の現場を定期的に撮影して施主が家庭で建築現場を見ることもできます。こう
いうものはひとつの製品を売る普通のカメラと違って、サービスの提供になってき
ています。製造会社も製品を売るだけでなく、その周辺のサービスを売る産業になっ
てくると思います。音や映像は段々端末化していきます。端末になんでも機能がつ
いていきます。デジカメも端末の機能になっていきます。端末に何らかの形で関与
しなければなりません。