|ルカ「ついさっき見たんだよ。ルイーズ窃盗団を束ねていた女をな」
|クラリス「でも10年以上経ってるんですよね?外見だって相当変わってる可能性がありますし」
|ルカ「いや、当時のままだった」
|リンダ「…久しぶりだね。ルカ」
|ルカ「やはり、おまえだったのか…リンダ」
|10年以上も昔、オレが駆け出しのころに出会った少女。あの時とまったく姿形が変わっていない。
|ルカ「あいつと再会して何より驚いたのは、その容姿が出会った頃から何も変わってないことだ」
|リンダ「警察組織には今も昔も教団の仲間が入り込んでる」
|リンダ「スパイはルカじゃない。ルカを刑事に引き込んだ、武蔵そのものなんだから」
|リンダ「武蔵が教団の人間だってことは間違いない事実でしょ」
|ルカ「随分と事情に詳しいようだな」
|リンダ「それはそうよ。私を教団に勧誘してきたのは、武蔵そのもの」
|リンダ「ルカ、シュバルトを殺したでしょ?」
|リンダ「教団連中がさ、躍起になって狙ってるものがあってさあ」
|リンダ「シュバルトと取引するつもりで、盗み出したんだけど、シュバルトが死んじゃって取引が流れたわけ」
|ルカ「つまりおまえは教団に狙われてるってことか」
|リンダ「その通り。その取引相手の能力で、死に掛けたのよ。毒に犯されてね」
|クラリス「つまり、治療するために医療センターを襲ったんですか」
|リンダ「正解」
|リンダ「これまで危険を冒してルカに接触した理由。私と協力して、教団を殲滅してくれない?」
|リンダ「とりあえず、これをあげる」
|そう言って、リンダは背中越しにオレに紙を渡してきた。
|リンダ「ここに教団のアジトと、主要メンバーのリストがある」