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そして、マイは裸に布団を被ったままの姿で窓の外を見る。何をするでもなく、ただぼんやりと外の景色を眺める。
マイはこの時間がお気に入りだった。この時間だけは絶対に誰にも邪魔をされたくないから、彼女は自分の部屋に鍵をかけることにしていた。

マイは布団にくるまったまま、壁のカレンダーを見た。新学期の始業式が明後日に迫っている。もっと休みを楽しんでいたいのに、日程は
それを許してくれそうにない。

「学校行きたくないなぁ…」
新学期になると、マイは進級して高校二年生になる。クラス変えによってまた、新しいクラスに入ることになる。マイはそれが苦痛だった。
彼女は友達を作るのが下手だった。だから、友達が多い方ではない。新しいクラスに入ったら、少ない友達とも散り散りになって、また周囲が
知らない人だらけになる。そうなると、再び一から人間関係を構築しなくてはいけなくなる…

マイはそれが嫌だった。