>>449
「ねえ、そういえば、私たち、中学三年生になったんだよね」
「ああ、そうだな」
新学期の始業式はまだ先だった。だから、アカリはまだ進級した実感がない。最上級生になったと言われても、内心ピンと来なかった。
「私も早く退院して…また…アカリちゃんと一緒に…学校に通いたいな…」
フユカがそう言って遠くを見た。それがまだ先の話になりそうだということは、彼女自身が一番よく分かっている。

「そうだな…おれも待ってる…フユカのこと、待ってるから」
フユカの気持ちに気がついたアカリはそう言うと、手を伸ばして、フユカの頭を撫でた。頭を撫でられたフユカは目を閉じて、アカリの方に頭をもたれる。

「ん…」
アカリはフユカの頬にキスをした。そして…