>>456
リホは広島で生まれ、広島で育った。しかし、中等部入学を機にこの街に引っ越してくることになった。
とはいえ、リホの家族は仕事の関係もあって、広島から離れるわけにはいかなかった。リホの身柄は宙に浮いた形になる。

そこでリホの身柄を預かることになったのが、遠縁にあたるスドウマアサであった。事情を知ったマアサは二つ返事でこの話を引き受けることにしたのだが、
しかし彼女もまた、ちょうど社会人として働き出したばかりだった。
結果として、リホがいつも一人で家にいることになりそうだった。引っ越してきたばかりの少女を、見知らぬ街で一人ぼっちにさせるのはマズい。
リホがホームシックになることを危惧したマアサは、自分の恋人であるマイミに訳を話し、一緒に暮らせないかと相談することになった。

かくして、三人での共同生活が始まった。マイミとマアサがお金を出し合って、少し広いマンションを見つけることができた。
共同生活が始まってもう一年になる。リホは多少人見知りしやすいところがあったが、ことマイミとマアサにはとてもよく懐いているようだ。