>>471
そう叫んだ後で、サキは思わず口を覆った。最終面接で自分は何を言っているのだろう。こんなことを言っている場合ではない。敬語も何もあったものではない。
言い直さなくては…
しかし、それより何より恥ずかしさが先に出て、サキはべそをかきそうになった。それを見たヤスダは、彼女に対してある気持ちを抱いていた。


「この女は面白い。これは"開発し甲斐"のある女だ…」


ヤスダの口元が思わず緩んだ。もっとも、様々な感情が入り混じって放心状態のサキは、そのことに気がつくはずもない。