第10話 『少年は性を求む』
もうすぐ日付が変わろうとする頃、イクタエリナはベッドの中で、一人悶々とした時間を過ごしていた。
「ぁあ…なんか…ムラムラするっちゃ…」
エリナ、という女のような名前を頂いてはいるが、彼は立派な男である。この春で、中等部の三年生になった。中学三年頃といえば、人生のうちで
最も性欲に満ち溢れている時期である。エリナはその中でもことさら性欲が強いのか、毎晩のように悶々とする日々を送っていた。
エリナはベッドの中でパジャマの下半分を脱いだ。白いパンツの先が少し湿っているのを感じる。
そのままベッドから這い出ると、彼はおもむろにパンツも脱ぎ、下半身裸になった。