同じプロジェクトの同僚達と金曜によく飲みに行ってた。二次会はカラオケに行くのが定番の流れ。終電が近づくと少しずつ人数が減る中、飲み足りず歌い足りない奴らだけは朝方まで残り歌いまくってた。
そのメンツの中に、1年後輩の女の子がいた。この子は俺の同期と付き合ってた。
そんなある飲み会の日、気づいたらカラオケボックスに残ってるのは俺とその子だけ。いつも通りそれぞれ自分の歌いたい歌を歌ってた。
もう他に誰も残ってないのに、飛び跳ねながら盛り上がり系の曲を楽しそうに1人で歌ってる後輩。とても愛おしく思えた。ふと、キスしたいと思った。
酔いも回っていたせいもあり、心の声がそのまま声に出ていた。
彼女の頬を手で包み、もう一度改めて「キスしたい」と言った。