「はるきー、コーヒーのみたい」

初めて身体を重ねたその朝、第一声がそれだった

夜あれだけ艶っぽく啼いた声がガラガラになっちゃってて、なんか勿体ない
まあ、それはそれで色っぽいんだけど
寝起きのせいで、いつもより舌足らずなのもなかなかいい

ダルい身体を叱咤して上半身を起こす
ガシガシと髪を掻くと「オッサンみてぇ」とくつくつ笑われる
仕返しに唇を奪うと、驚くほど静かになった

俺は下着だけ身に着けてキッチンに逃げる