人は加齢を重ねることで、筋力や体力が低下し気力も衰えがちになる。さらに転倒による骨折、風邪から肺炎への移行、認知機能の低下など、どれ一つをとっても健康寿命を縮めかねないことが起こる。

「人は年を取ると、足腰が弱まり体力が落ちて寝たきりにつながるし、生命予後も短くなる傾向にあります。その一つの指標として“低栄養”の問題がある。肉類や脂肪分などを控えた食事を摂り続けていると、血液中の血清アルブミン値が低くなり、通常の人に比べ生存率が低くなるのです。しかも、太っている人よりも低体重の人の方が、やはり生存率が低いという報告もあります」

こう説明するのは、東京都健康長寿センター顧問・榊原裕丈医師だ。

「私たちの研究報告でも、生存率云々で言えば、高齢者で肉類を多く食べている人の方が長生きするという結果が出ています。疫学上でも、肉類や卵などを食べずに痩せている人と、逆にしっかり食べて太っている人では、後者の方が生存率は高いというデータが上がっています。生活習慣病の改善に取り組む人たちは、よく肉類や卵、脂肪分などは控えるように言われますが、高齢者では逆に低栄養でフレイル(虚弱)につながる恐れがあるので注意が必要です。ただし、肉だけを食べればいいという話ではありません。低栄養に至る経緯を考え、それを是正することが大切で、食生活を誤った方向へ行かないようにすることが重要です」

健康づくりにおいて、肥満は糖尿病や動脈硬化をはじめとする心疾患や脳血管疾患など、生活習慣病を引き起こすと言われる。そのため生活習慣病の予防のために減量をしたり、日々の生活で体重が増えないよう心がけている人も多い。しかし、肥満だけが病気の引き金になるのではなく、痩せすぎも健康への影響があることを認識すべきなのだ。
日本病態栄養学会の専門委・相原恒彦医師は次のように指摘する。

「いずれにせよ、低栄養の指標の一つは血清アルブミン値になってきます。8年間追跡した調査においても、この値が低い群は、高い群と比べると生存率が大きく下がりました。血清アルブミンは、肉類や卵、脂肪分を摂ることで上がり、それらを食べない人が低栄養に陥っていたのです。高齢になるにつれ消化機能が落ちやすく、『脂っぽい食事をすると胃がもたれる』というのがその証拠です。肉類や揚げ物などを避けて、ご飯、みそ汁、焼き魚を少々…。このような食事パターンは、生活習慣病の改善・予防面で考えると、『太らない』『脂肪がつかない』などから、健康に役立ちそうに見えるでしょう。それを、高齢になっても続けているうちに、どうしても低栄養でフレイル状態になってしまうのです」

そこで、生存率が落ちる4つの指標(長寿科学振興財団調べ)を紹介しよう。

(1)BMI値(体重s÷身長m×身長m)で「20」以下。例えば身長165pの人は体重54s以下の人
(2)血清アルブミン値=男性=3.8g/dl以下、女性=3.9g/dl以下
(3)総コレステロール値=男性=156r/dl以下、女性=182r/dl以下
(4)ヘモクロビン値=男性=12.7g/dl以下、女性=11.6g/dl以下

このBMI値の判定基準は、一般的には18.5未満で「痩せ」、18.5以上25未満で「標準」、25以上30未満で「肥満」、30以上で「高度肥満」と判定される。しかし、「肥満」は平均寿命に及ぼすリスクが普通体重に比べ高いわけではない。「高度肥満」もリスクは1.26倍とはなるものの、糖尿病や血圧の患者を除いた場合、その差はほぼなくなったという。

「つまり、太っているからといっても必ずしも短命と言うことではなく、高度肥満の場合でも同じことが言えるのです。また、これらの報告の通り、糖尿病や高血圧に関係なく、低体重は普通体重の人と比べて、平均余命に及ぼすリスクが1.8〜1.9倍と高いものでした。糖尿病や高血圧を持っていない肥満では、リスクが19%減と逆に低く、糖尿病で早死にするリスクも加体重や肥満よりも低体重の方が高いという結果になったことから、“太りすぎより痩せすぎの方が危険”なのが改めて実証されたことになります」(健康ライター)

続く

以下ソース
https://wjn.jp/article/detail/8441926/

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