気象庁は11月9日、赤道周辺の太平洋で海面水温が平年よりも高くなる「エルニーニョ現象」が発生したと発表した。2016年の春以来、2年ぶりの発生で、少なくとも来年の春までは続く見込みだという。実は、筆者の研究によってエルニーニョ発生中から終了直後にかけて日本で大地震が起こりやすい傾向にあることが判明している。

そして、とりわけ注意しなければならないのは、過去の南海トラフ巨大地震の多くがこのタイミングで発生している点だ。来年の春までに、日本は超巨大地震に襲われてしまうのだろうか? 過去のデータとともに検証してみたい。
まず、エルニーニョ期間における日本の気候だが、7〜9月は台風の発生数が少なく、秋に発生する台風の寿命は長いうえ、暖冬となる傾向が見られる。そして、大気に着目すると「南方振動」と呼ばれる現象が起きる。南太平洋東部とインドネシア付近の気圧に変化が生じ、一方で気圧が高くなると他方が低くなるという具合にシーソーのように連動するのだ。学問的には「エルニーニョ・南方振動」という。

次に、エルニーニョに対して、太平洋の赤道周辺の海面水温が“低く”なる「ラニーニャ現象」について少しだけ述べておく。直近では昨年冬から今年春にかけて発生したが、過去の記事でも紹介したように、その終息直前および直後に日本で大地震が起きやすい傾向にあることが判明している。筆者は当初、このタイミングで起きる地震は主に海溝型地震ではないかと考えていたが、今年6月の大阪北部地震(M6.1)と9月の北海道胆振東部地震(M6.7)が断層型地震であったことから、今後は断層型地震とラニーニャの関係についても詳しく分析する必要性を感じている。

https://tocana.jp/images/ElNino_2.jpg
直近の強いエルニーニョの観測された1997年12月の海面温度。 画像は「Wikipedia」より引用

さて、ここからが本題だ。過去の記事でも示した通り、エルニーニョ発生中の日本は大地震が起きやすい傾向にある。そして今、まさに日本はその期間に突入したところだ。この機会に、過去のエルニーニョと大地震発生との相関について、改めてまとめてみよう。16世紀以降に日本を襲った巨大地震(M8.0以上)について、発生のタイミングで分類してみると、以下のような内訳となる。

・ エルニーニョ発生中: 9回
・ エルニーニョ終息直後〜翌年: 6回
・ その他: 3回
合計: 18回

なんと、全18回のうち9回がエルニーニョ発生中の出来事であり、さらにエルニーニョ現象の終息直後、あるいは翌年までも含めると、その数は15回にも達する。つまり、M8超の巨大地震は、8割方がエルニーニョ発生〜終息の翌年までの期間に起きているという著しい傾向が浮かび上がってくるのだ。

次に、16世紀以降のエルニーニョ中、またはその終息の翌年までに発生した大地震の実例を示そう。なお、16〜19世紀のエルニーニョのデータは、(当然ではあるが)あくまでも過去の気象に基づく推定である。ここでは極めて顕著な事例のみ紹介するため、上記で示した数字と差異があるが、データ全体は筆者のWebページに掲載しているので、興味がある読者はぜひご覧いただきたい。

※ 【エ】エルニーニョ期間中、【翌】エルニーニョ終息の翌年

【エ】1604年 慶長地震
1605年2月3日: 慶長地震(南海トラフ地震説も) M7.9〜8
【エ】1703〜04年 元禄・宝永地震(1)
1703年12月31日: 元禄関東地震 M8.1〜8.2
【エ】1707〜1709年 元禄・宝永地震(2)
1707年10月28日: 宝永地震(南海トラフ全域) M8.4〜8.6
【エ】1790〜93年 寛政地震
1793年2月17日: 寛政地震 M8.0〜8.4
【翌】1854年
1854年12月23日: 安政東海地震 M8.4
1854年12月24日: 安政南海地震 M8.4
【エ】1891年
1891年10月28日: 濃尾地震 M8.0
【エ】1896〜97年 明治三陸など東日本
1896年6月15日: 明治三陸地震 M8.2〜8.5
【エ】1946年春〜1947年春
1946年12月21日: 昭和南海地震 M8.0

続く

以下ソース
https://tocana.jp/2018/11/post_18778_entry.html

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/