大地の奥底には、微生物たちの楽園が広がっていた――。海外メディアが報じた、生命のルーツをたどる最新研究だ。

地球上に暮らす私たちは、豊かな生態系に囲まれつつも、特にそれに気兼ねすることもなく日々を送っている。野山には獣が駆け、海には魚が泳ぎ……快適な住まいの端々にも、ネズミやゴキブリたちが身を潜めている(多くの人はその事実について、あまり考えないようにしている)。

私たちの足元にも、生態系がある。

家屋の建つ土の下には、腹をすかしたミミズやモグラが、せわしなく這い回っている。ミミズが落ち葉を食べ、そのミミズをモグラが食べ、排泄し、土壌が育ち、舗装の隙間から草花が芽吹く。

しかし、さらに土深く――地の底5kmの世界には、いったい何が暮らしているのだろうか?

その疑問に対する答えとなる研究結果が昨年12月、アメリカ地球物理学連合の年次総会に先立って発表された。

発表を行ったのは、全52カ国、延べ1,200人の科学者からなる深部炭素観測所(Deep Carbon Observatory)の研究チームだ。同チームの研究者らによれば、地下世界に生きる種の多様性は、アマゾンやガラパゴス諸島をもしのぐほどであるという。加えて重要なのは、地中はそれらの場所とは異なり、一切が手付かずであるという点だ。

「まるで地球上に全く新しい命の貯蔵庫を見つけるようなものです」

そう語ったのは、米テネシー大学の准教授であるカレン・ロイド氏だ。

「我々は毎日のように新種の生物を発見しています。生き物の多くは地球の表面にではなく、内側にいるんです」

極端に暑く、光が届かず、栄養素が乏しく、強い圧力が加わっているという、生命が生き抜くことが難しい環境であるにもかかわらず、最大230億トン――。地球上に住む全人口の数百倍もの重量の微生物たちが、地下の生物圏にひしめいていると研究者たちは推定している。

かかる推定は、海底掘削地点5kmからのサンプル採取に裏付けられたものだ。採取の結果として、フックをもつアルティアルカエウム目や、セ氏121度の熱水孔に棲むゲオーゲンマ・バロッシイを含んだ、地球に生息するバクテリアと古細菌の約70%が地下に居住していることが確認されたのである。

表層から2.5kmのところにある生物は、何百万年もの間埋められたままの状態で、太陽からのエネルギーにまったく頼っていない可能性もある。例に挙げると、メタン生成菌は、そうした低エネルギー環境においてもメタンを生み出す方法を編み出し、自己の修復に利用する能力を持っている。

ロイド氏は付け加えた。

「何千年もの間、いくつかの有機体が存在し続けている疑いが残ることを、私はとても不思議に感じています。それらは代謝的には活性であるが静止していて、私たちが想定するよりも少ないエネルギーで生命を保ち続けます」

この問題について、オレゴン州立大学の微生物生態学者であるリック・コルウェル氏は、地下のタイムスケールが地上と全く異なる点を指摘している。いくつかの微生物は何千年もの間生き残り続け、プレートの運動、地震または噴火を除いては、かろうじて移動しているに過ぎないという。

「私たち人間は、太陽に基づく日周サイクル、または月に基づく月周サイクルという比較的急速なプロセスに根ざして生活していますが、これらの有機体は地質学的時間スケールにおける、ゆっくりとした持続的なサイクルに取り込まれているのです」(リック・コルウェル氏)

なお、発表まで10年間に及んだ研究が実を結ぶにあたっては、技術の発展がカギとなった模様だ。地殻を深く掘り進むことができるドリルと、より微細なレベルで生命を検出することを可能にする顕微鏡の改良が、発見の後押しをした。

現状では“セ氏122度”が、生命が存続することができる限界点である。さりながら研究者たちは、より洗練された機器が求められ続け、開発が継続されてゆく以上、この最高温記録は破られるものと確信している。

続く

以下ソース
https://tocana.jp/2019/01/post_19459_entry.html

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