我々の地球に似た太陽系外惑星を探すために数々のミッションを遂行し、その間に観測した天体の数は50万個以上にも上るといわれているNASAの宇宙望遠鏡「ケプラー」だが、昨年10月の運用終了後もまだまだ話題を提供してくれている。
MIT(マサチューセッツ工科大学)にあるカブリ天体物理学・宇宙研究所の研究チームが、ケプラーの2度目のミッション「K2」の15番目のキャンペーンで収集されたデータを分析したところ、およそ350光年離れた場所で奇妙な天体の存在を特定した。その奇妙な天体は2つの恒星からなる“連星”で、「EPIC 249706694」と名づけられた。
87日間におよぶ観測期間中、このEPIC 249706694に28回奇妙な“減光”が確認された。恒星の光が弱まる原因として考えられるのが、惑星が恒星の前を横切る現象である“惑星トランジット”だ。ケプラーはトランジット法という観測方法により、明るい恒星の前を横切る惑星をその明るさの変化によって検出して大量のデータを収集していたのである。
光の弱まり方はどれもほぼ一定なので、惑星トランジットであると考えられなくもないのだが、問題なのはこの減光にまったく規則性がみられない点である。EPIC 249706694の周りを惑星が周回しているとすれば、減光の間隔に周期性があるはずなのだ。
ランダムな周期で発生するEPIC 249706694の減光には研究チームも頭を悩ませることになるが、実のところ、こうした謎の天体はこれまでにも発見されている。それは宇宙人の巨大建造物、あるいは“ダイソン球”ではないかともいわれている「KIC 8462852」である。
一昨年にトカナでも紹介したが、同じくケプラーで観測された「KIC 8462852」は恒星系のエネルギーを活用できる宇宙人による人工構造物であると専門家の一部から指摘されているのだ。はたしてこのEPIC 249706694もまたダイソン球の可能性があるのだろうか。
減光の原因が、もつれ合って動く連星の位置の変化によるものではないかとも考えられるのだが、その動きがどんなに複雑であったにせよ何らかの周期性があると考えるのが自然で、EPIC 249706694の「周期性の欠如」を説明することはできない。
考えられる仮説としては、チリ(塵)を放出する小惑星によるトランジットである可能性だ。恒星を横切りつつチリを放出すれば、減光するタイミングがランダムな時間間隔になり得るので、「周期性の欠如」を説明できる可能性はあるにはある。しかしそれでも減光具合がほぼ均一になるには、奇跡的な偶然の一致が必要になるということだ。
また、EPIC 249706694のような連星に属する惑星は、周期性が刻々と変化しているのではないかという可能性も浮上したのだが、念入りにコンピュータシミュレーションをした結果、ケプラーのデータに合致するものにはならなかったという。
さらには、天体のまわりに形成される回転するガス円盤である「降着円盤」の可能性もないということだ。その理由としてはそれほどの降着円盤を残すには天体が古すぎる上、光の減光の具合を見る限り、やはり惑星トランジットにふさわしいものであるということだ。そして、もし降着円盤によるものであったとしても、何らかの周期性があるはずだという。
ともあれ思い浮かべることができた仮説は、いずれも成立させるのが難しいことを研究チームは認めている。そして恒星自体に明るさを変えられるメカニズム――例えば短命の黒点であったり――があるのではないかという新たな可能性にも言及している。
続く
以下ソース
https://tocana.jp/2019/07/post_102224_entry.html
★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/