0001逢いみての… ★
2019/12/22(日) 01:17:24.71ID:CAP_USER宍道湖では、近辺の農家がネオニコチノイドの使用を始める10年以上前の1980年代初頭から、漁場の調査が継続的に行われていた。そして、その研究では水質、節足動物とプランクトンの数、魚の漁獲量などが定期的に記録されていた。
その記録によると、ネオニコチノイドを使用し始めてから、宍道湖のネオニコチノイド濃度が水生無脊椎動物にとって有毒なレベルを超えることが頻繁に起きており、昆虫とプランクトンの個体数が平均で83%も減少した。
ネオニコチノイドが使用されてから10年で、ワカサギの年間漁獲量が90%激減(年間240トンからたった22トン)、そしてウナギの漁獲量も74%減少していた。さらに、ワカサギの食料であるユスリカ、オオユスリカも甚大な被害を受け、1982年には大量に存在していたが、2016年にはほぼ全滅していた。
ネオニコチノイド系殺虫剤の使用量は、今も増え続けており、以後、魚の漁獲量は減少の一途をたどっているという。
水田で使用された殺虫剤は、簡単に水に溶け出して流出する。ネオニコチノイドは水に溶けやすく分解されにくい特徴を持つ。科学者たちは、他にワカサギとウナギの減少となる考えうる原因――塩素イオン濃度、堆積物成分、酸素などの水質――を調べたが、それらにはさほど大きな変化はなかった。研究者たちは、「ガーディアン」紙に、ネオニコチノイドが犯人であるという「説得力のある証拠」がある、と述べている。
これらの農薬は宍道湖だけではなく、ヨーロッパでも生態系に壊滅的な影響を出している。 環境関係メディアの「EcoWatch」は、ネオニコチノイド系農薬は、ミツバチの精子数を減らし、寿命を短くすることでミツバチの個体数減少にも関連し、また蝶の個体数の減少に直結する悪影響も及ぼしていると報じている。
そしてこの農薬散布によって、カゲロウ、トンボ、カタツムリの生態系も崩壊しているという。9月に「サイエンス」に発表された研究では、ネオニコチノイド使用と鳥の激減との関連も明らかにされた。
「ネオニコチノイドは現在、世界的に最も広く使用されている殺虫剤であるため、この事態は世界中で起こる可能性が高い」とガーディアン紙は報じている。そんな中EUは2018年、それらの農薬や殺虫剤を屋外全域で使用禁止とした。
英国に拠点を置く自然保護慈善団体の「Buglife」のマット・シャードロウ氏は、「これらの昆虫の全滅と、魚へのドミノ倒し的悪影響は、ネオニコチノイドの恐ろしい効果の証拠です」と述べる。そして「この報道が、アジア各国への呼びかけとなり、彼らが水田への化学物質散布を迅速に禁止するように望みます」と呼びかけている。
またシャードロウ氏は「英国東部の河川のネオニコチノイドのレベルが、宍道湖の研究で報告された記録と酷似していることを非常に憂慮している」と述べている。
2018年にモンサントを買収したドイツのバイエル社は、ネオニコチノイド系殺虫剤の代表的なメーカーである。
バイエル社のスポークスマンは、ネオニコチノイドの使用と漁獲量の減少との関連は明確でなく、他にも物理的および化学的な変化の影響を受ける可能性があると反論し、ネオニコチノイドの害を認めていない。
1962年にレイチェル・カーソンの著書『サイレント・スプリング(沈黙の春)』(日本語版、新潮文庫)が出版された。これは環境科学について書かれベストセラーになった本だが、この中で著者は、農業用殺虫剤が自然に及ぼす壊滅的な影響や、人間が自然をコントロールしようとする愚かさについて警鐘を鳴らしている。
この本が書かれたのは60年近く前だが、カーソンの言葉は、今日の日本の環境を不気味なほど予言している。カーソンは本の中で、世界から小さな生物たちが、滅亡してしまう未来を描いてみせた。はたして私たちの望む未来は、虫も魚も鳥もいない沈黙の場所なのだろうか。
文=三橋ココ
以下ソース
https://tocana.jp/2019/12/post_130505_entry.html
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