0001逢いみての… ★
2020/01/18(土) 01:33:15.06ID:CAP_USERそれから5年が経過した今、28グループの未知のウイルスが見つかったと『bioRxiv』において報告された。
こうした古代のウイルスや微生物の記録は、地球の進化や気候の歴史を知る貴重な情報源だ。特に温暖化が進む現在、こうした氷の中の記録を調べることで、将来的な環境がどのようなものになり、そこで生き残る微生物がどれなのかを予測する手がかりになる。
氷河の中に残るウイルスの研究はあまり進んでいない。というのも、とにかく量が少ないからだ。
「バイオマスが少ないので、外界にあるもので汚染されると、氷床コアの中のものより外のものばかりが目立ってしまいます」と、米ボーリング・グリーン州立大学のスコット・O・ロジャーズ教授は説明する。そのため汚染防止がきわめて重要になる。
だが、今回の調査で特別な汚染防止が行われたわけではないという。そのかわりに表面の汚染を除去する新しい方法が試された。マイナス5度の部屋で、採取された氷の表面を0.5センチほど帯ノコで削り取り、エタノールと水で洗浄するのだ。
こうして氷のサンプルを処理した後、そこに遺伝情報が残されていないかどうか探すと、33グループのウイルスの遺伝情報が発見された。
そのうち28グループはこれまで知られていない未知のものだったそうだ。
だが、28種もの未知のウイルスが発見されても、さして驚くようなことではないそうだ。「地球に存在する多様なウイルス全体のサンプリングだなんて、まだまだ程遠いですから」とフランス国立科学研究センターのシャンタル・アベーゲル氏は話す。
だが気候変動の影響で、気温が上昇し、世界中で氷河が縮小しつつある。そうなれば数万年から数十万年かけて氷河の中に閉じ込められてきた微生物やウイルスが解放されてしまう。
「過去の地球の気候を窺い知るための情報源になる微生物とウイルスの記録が喪失しかねない。しかし最悪のケースでは、氷の融解によって、病原菌が解き放たれる可能性もある」と研究グループは記している。
この最悪のケースは、2016年に現実となってしまったようだ。シベリアで炭疽菌が大流行し、トナカイ2000頭が命を落としたうえに、人間も96人が病院に搬送されているのだ。
炭素菌の胞子は数年も生きる。そのため大流行の原因は、永久凍土が解けたせいで、何年も前に感染症で死んだシカの遺体もまた解けてしまったことだと考えられている。
氷に閉じ込められたウイルスも同じような問題を引き起こすおそれがある。実際、アベーゲル氏らは永久凍土で発見された3万年前のウイルスを復活させ、まだ感染力があることを確認している。
ただし、こうした古いウイルスの復活は懸念すべきことではあるが、過剰に恐れる必要はないとも彼女は述べている。というのも、もとよりウイルスはあまねく存在するものであるし、その多くは人間よりも微生物にとっての脅威であるからだ。
その一方、ロジャーズ教授はより深刻に受け止めており、「氷に閉じ込められた危険は現実的であり、世界の氷がますます解けるようなことがあれば、病原菌が解放されるリスクも高まる」と述べている。
以下ソース
http://karapaia.com/archives/52286763.html
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