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押収されたサドルは配色を意識して並べられた(時事)

上海ガニ、野球帽、タイヤのホイール、象牙のビリヤードキュー、ジミー大西さんの絵のコピー品、産地偽装のウナギ蒲焼、100万ドル札、ジャイアントパンダの剥製…。

「タイヤのホイール」あたりでピンときた人は「陳列マニア」に違いない。そう、これらの共通点は「警察が広報のために陳列した押収物」である。このほかにも、対戦車ロケット砲、「猫耳少女」の偽抱き枕カバー、拳銃、麻雀牌と麻雀卓、自転車のサドル、ハイヒール、そして女性用下着などが並べられる。

ネットでは「並べ芸」などと揶揄されることもあるが、そこには警察の人間くささがある。容疑者の無罪推定は原則だが、市井の平和を守るためにも警察は丁寧に押収品を並べていた。警察OBに話を聞いた。(編集部・塚田賢慎)

「実は大変な作業です」。そう話すのは、神奈川県警で窃盗事件の捜査にあたった元刑事の犯罪ジャーナリスト・小川泰平さん。窃盗事件を扱う捜査3課の仕事が長く、押収品を並べる作業もよく経験したという。

ーーどんなものが並べられるのでしょうか

拳銃、覚醒剤など所持することだけでも違法なものや、摘発した風俗店のコスチューム、盗品などです。最近では高校野球のボールが陳列された様が見事だと話題になっていましたね。

ーー並べるのはどんなとき

たいていは広報担当の副署長が決めます。窃盗事件はメディアで大きく取り上げてもらえないので、積極的に報道してもらえるように工夫する必要があります。

被疑者が送検されて、警察署に身柄がないときに、時間のある取調官や、証拠品の管理責任者などが1?3人で並べます。よく使われるのは署の道場です。並べ終わったら、必ず副署長に最終確認をしてもらって、OKが出れば完成です。

ーー陳列に苦心の様子が見てとれます

少しでも多くのメディアに報じてもらうためには、見栄えを気にしなければいけません。手前には目立つものを置き、色のグラデーションにも注意していましたね。副署長が署の近くの洋服屋からマネキンを借りてきたこともありました。

一方で、女性用下着などは生々しさを出さないよう、整然とベタ並べをするように心がけていました。

新聞もテレビも基本的に横長の写真・動画を使うので、縦に並べるのは厳禁。横四方に並べます。カメラマンが広角レンズを使うので、手前から奥に物が増えて広がるような扇型にしたり、奥に箱を置いてシーツをかけて、お雛様の「祭壇」のように立体感を出してみたりするんです。

また、道場には捜査に関わった警察官が待機して、メディアの注文に応えます。

ーーその場で注文に応えるんですね

カメラマンは他社・他局と異なる絵を撮りたいと考えるので、その場で「これとあれを移動してよ」と様々なアングルを要求してきます。

並べられている品物は証拠品です。証拠品には絶対に触らせない。紛失させない。警察立会いのもとで撮影させる。並べ方より大事なことです。手袋をつけた警察官が、希望するアングルのために品物の位置を変えてあげるわけです。

担当者が道場で立ち会っていることは記者も知っているので、撮影と同時に取材も行われます。話せる範囲であれば、教えてあげていました。

たとえば、川崎署の道場であれば、600〜700点の下着を並べることができました。何時間もかけて並べるので腰が痛くなるのは、陳列報道をご覧になったかたにもご理解いただけるのではないでしょうか。

続く

以下ソース
https://www.bengo4.com/c_1009/n_11403/

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