世の中にはお酒を飲まなくても、酔っ払ってしまう人が稀にいる。この不思議な症状は、「腸発酵症候群」、あるいは「自動醸造症候群」と呼ばれており、お腹の中で勝手にアルコールが作られてしまい、そのせいで酔っ払ってしまうのだ。

 腸発酵症候群になると日常的に酔っ払うことになるので、生活に大きな支障をきたすようになる。ある男性もこの病に悩んでいた。

 そこで娘から便をもらい、その中にいる糞便微生物を小腸の中に移植した。すると症状は治まり、34ヶ月経過後も、快適な日常を過ごしているという。

 47歳の男性は、抗生剤を服用後、お酒を飲んだわけでもないのに、不意に酔いが回ってくるようになった。「腸発酵症候群」を発症したのだ。そして、ついに警察の検問で酒気帯び運転とみなされてしまい、運転免許を失う羽目に。

 そんな彼を救ったのが便の移植であったと、『Annals of Internal Medicine』(8月18日付)に報告されている。

 彼は22歳の娘から便をもらい、その中にいる糞便微生物を小腸の中に移植。なんということでしょう。すっかり酔っ払うことはなくなり、34ヶ月経過後も、症状がないまま過ごすことができているそうだ。

 そもそもどうして糞便移植しようなどと思ったのか?

 じつは腸発酵症候群の原因は、腸内にひそむ酵母の仲間だと考えられている。この酵母が腸内に流れ込んできた炭水化物からアルコールを作り出してしまい、そのせいで酔っ払ってしまうのだ。

 お酒造りには欠かせない酵母だが、お腹の中で勝手に作られては困ってしまう。腸発酵症候群の患者の中には、お酒を飲んだわけでもないのに、酒気帯び運転の基準となるアルコール血中濃度の4倍にも達してしまったような事例もある。

 そうしたわけで、一般的には炭水化物を控えたり、抗真菌薬を服用したりするのが治療法なのだが、今回の男性の場合、どちらもあまり効果がなかった。

 そこで娘さんの健康な便から腸内細菌をもらい、崩れてしまった腸内細菌のバランスを整えるという糞便移植に挑んだのだ。

 糞便移植の方法は、健康なドナーの便を採取して患者の腸内に注入するというもので、患者の腸内細菌叢を、健康な人のより安定した、病気に強い微生物叢に置き換えることにある。

 そして今回、その治療法が功を奏したというわけだ。

 血糖値の高さは酵母の活動を促すので、糖尿病や肝硬変の患者は特に腸発酵症候群になるリスクが上がると言われている。

 また腸内バランスを崩しがちな、消化管の手術を受けた人や抗生剤の投与を受けたばかりの人にも同じことが言える。

 実際、例の男性は抗生剤を服用していただけでなく、胃のバイパス手術も受けていたそうだ。

 最近色々なところで耳にする糞便移植だが、アメリカではこれを受けたことに起因する死亡事故も起きている。だが、その患者の場合、免疫機能が落ちていたうえに、移植する便の検査等も行われていなかったとのこと。

 糞便移植で用いる便中に薬剤耐性菌が含まれていると、便の移植を介して、生命にかかわる重篤な感染症を発症する可能性もある。

 どんな治療法にもリスクはあるのだ。というわけで、移植する便中に薬剤耐性菌が含まれていないかどうか、スクリーニングや検査の実施を徹底しなければならない。なので、健康そうな人を見繕って自分勝手にやってはいけない。必ず医師の診断にしたがって行うよう一応念を押しておこう。

以下ソース
http://karapaia.com/archives/52293850.html

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