新型コロナウイルス感染症(Covid-19)は今も世界中で猛威を振るっており、科学者たちはその遺伝的危険因子を明らかにしてきました。

そして9月30日、スウェーデン・カロリンスカ研究所神経科学部のヒューゴ・ゼバーグ氏らは科学雑誌『Nature』に、その遺伝的危険因子をもつ人々の地域分布が明らかになったと報告しています。

その論文によると、東アジア人は遺伝的危険因子をほとんど持っていないとのことです。

新型コロナウイルスの症状には大きな差があります。無症状の人もいれば、重症化して命を落とす人もいるのです。

重症化の要因は多岐にわたりますが、その中の1つに遺伝的な要因もあると考えられてきました。

そして6月17日に発表された論文では、第3染色体にある遺伝子座3p21.31が重症化に関連する危険因子だと判明。

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第三染色体にある遺伝子座3p21.31/Credit:医療法人 康成会 植村病院

この遺伝子はこれまでにも直腸がんや肺小細胞がん、上咽頭がんへの関与が知られていましたが、それだけでなく新型コロナウイルスの症状にも大きな影響を与えていたのです。

私たちは両親から受け継いだ23対の染色体を持っており、その大部分は人類に共通しています。しかし、一部の情報には個体差があり、その差は遺伝によって生じています。

つまり、23対のうち3番目の染色体に含まれる遺伝子の個体差が、新型コロナウイルスの重症化に関係していたと判明したのです。

そして新しくゼバーグ氏らの研究によって、その遺伝的危険因子をもつ人々の分布が明らかになりました。

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遺伝的危険因子をもつ人々の割合/Credit:Hugo Zeberg

この遺伝子はバングラデッシュで最も一般的にみられ、人口の63%に該当するとのこと。

またより広い範囲でみると、南アジアの人々の50%、ヨーロッパの人々の16%がこの遺伝子を受け継いでいます。

ちなみに日本を含む東アジア人にはほとんど受け継がれていないようです。

さらにゼバーグ氏らはこの分布から、新型コロナウイルス重症化の遺伝的危険因子はネアンデルタール人から受け継がれたものだと主張。

論文の共著者である沖縄科学技術大学院大学のスバンテ・ペーボ氏は、「この遺伝子は今日存在しない他の感染症からネアンデルタール人を保護した可能性があります。しかし現在、新型コロナウイルスに対しては悲惨な結果をもたらしているのです」と述べています。

このように遺伝的危険因子の影響は確かに存在しますが、それでも重症化の要因の一部にすぎません。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのマーク・マスリン教授は、パンデミックの原因と影響を単純化しすぎることへのリスクを警告しています。

彼によると「新型コロナウイルスは複雑な病気であり、その重症度はとりわけ年齢、性別、民族性、肥満、健康、ウイルス量に関連しています」とのこと。

実際、遺伝的危険因子を持たない地域でも新型コロナウイルスは爆発的に広まっており、重症化する人々もいます。自分が遺伝的危険因子を持っていないとしても、これまで通りの感染対策は必要でしょう。

以下ソース
https://nazology.net/archives/70430

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