【社会】事故・入水自殺・東日本大震災… 海から遺体を引き上げる民間ダイバーの“ギリギリ”な現場 捜索費用が踏み倒されることも
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0001逢いみての… ★2021/05/29(土) 23:24:51.25ID:CAP_USER
 海から遺体を引き上げる仕事をしている、ひとりの潜水士がいた。事故や入水自殺などで発生した海難者の捜索は警察や消防、海上保安庁などが担当することもあるが、例えば自動車ごと入水自殺した場合、朝になって船が入ってくる前にクルマを引き上げなければならない。そうでないと、クルマごと船底に潰されてしまい、船を傷つければ大事故につながる危険性があるからだ。ところが、公的機関は要請を受けてから現場に行くまで時間がかかり、人手が足りない場合は重機が使えない。こうしたさまざまな事情によって、民間人が引き受けることもある。夜間に自殺する人が多く、深夜から明け方にかけての潜水を突発的に依頼されるがために、心身への負担は大きい。しかも、遺族から捜索代金を踏み倒されることが多発する。それでもなお、その人物は依頼を受ければ探しに出ることをやめなかった。そして、約2万人が亡くなった東日本大震災の津波の後にも、男は海に遺体の引き上げに向かった――。

 宮城県の潜水士・吉田浩文の半生に迫ったノンフィクション『潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景』を執筆した矢田海里氏に訊いた。

――海からの遺体引き上げの仕事をしている潜水士の方は、どれくらいいらっしゃるのでしょうか?

矢田 取材の仕方によっては「遺体を引き上げるお仕事をしている何人かに話を聞きました」と「業界」を掘り下げていく方法もあり得たと思うんですけれども、今回はこの吉田さん「個別」の事例、ひとりの視点を通じて見えてくるものを書きたかったので、そういう全体像についてはあまり掘り下げて調べていません。

 ただ、わかる範囲で言えば、専属でそういう仕事があるというより、本来は警察、消防、海保が担当されることもある仕事で、人員が足りないときに吉田さんのように普段はインストラクターや海岸工事関連など、別の潜水の仕事をしている人が呼び出される。ですから、民間人が出てくるのは特殊な状況だと思います。どうも「どこの所属の人間が担当する」といったことは警察の方や吉田さんにうかがった限りではあえて曖昧にしているような印象を受けました。実際は警察が民間人にお願いした場合でも、体裁上は「依頼した」となるとマズいこともあるらしく、「たまたま通りがかったために手伝ってもらった」ということにして処理したこともあるようです。

 ですからまして、そういう仕事を長く続けてらっしゃる方は、おそらくたくさんはいない。取材していく中で警察の方から「福島県にもうひとりいますよ」と聞いたことがありますが、どんな方なのかは詳しくはうかがえなかったくらいです。その方は無償でやっていたそうで、「民間の方に頼んだら謝礼を払う」というルールではないみたいですね。ただ、同じく潜水士をしている吉田さんの父親も何度か経験があったとのことで、界隈ではみなさんそういう仕事があると知りながら普段は海岸工事などに従事されている。

――そういうダイバーがいない自治体では、遺体が放置されてしまうのでしょうか?

矢田 誰も「探してください」と言わなければ、沈んだままの方は実はいらっしゃるんだと思いますが、多くの場合、ご家族の方が対面したいと願えば誰かが探しています。ただ、海の中は誰でも入っていけるわけではない特殊な場所だということで、吉田さんのような民間ダイバーに出番が回ってくると。

――本の中に遺体の捜索費用を請求しても踏み倒す人がたくさんいることが書かれており、それが衝撃でした。

矢田 私もびっくりしたんですけれども、もともと経済的な困窮、借金が原因で自殺を選ぶ方も多いですから、ご遺族の方もお金を払える状況ではないんだろうなと。ですから、吉田さんもやればやるほど赤字になっていく。そして、経済的にだけでなくて、やはり遺体を扱うことによって精神的に蝕まれていく。だから、吉田さんご本人も「やめよう」と思ったことは何度もあった。決して最初から志をもって「やる」と決めていたわけではない。けれども、現場で頼まれると断り切れず、回数が増えていったそうです。

続く

以下ソース
https://www.cyzo.com/2021/05/post_279673_entry.html

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0002逢いみての… ★2021/05/29(土) 23:25:00.39ID:CAP_USER
――あまりにもしんどいがために、吉田さんが反動のように遺体を引き上げ終えた後に笑うこと、遺体について笑い話にすることで、なんとか自分を保つしかなくなったというエピソードが非常に印象的です。

矢田 私が最初に吉田さんに出会ったのは東日本大震災直後の避難所だったこともあって、みんな必死な状況なのに遺体を探しに潜っている人が現場で笑っている話をするなんて失礼だし、不謹慎だと思いました。でも、その後、吉田さんから何度も話を聞いていくうちに見方が変わったときがあった。そうすることでしか吉田さんは遺体を拾い続けることができなかったんだろう、と。そして、彼がいなければ引き上げてもらえなかった遺体もある。取材を通じて震災中心に物事をとらえることから吉田さん個人に焦点を変える過程で、「ギリギリの行為としてやってきたんだな」と時間をかけて少しずつ私も思えるようになりました。ですから、震災直後だったら、あの話は書けなかっただろうと思います。

――その「ギリギリさ」は、ちょっとした手がかりや勘をきっかけにした遺体発見が続く中で、何か不思議な力が自分にはあるんじゃないかと吉田さんが思うようになっていったことからも感じました。ただ、自分に超常的な力があるかもと思いながらも霊能者が介入してくることは拒んだ。しかし、遺族が「夢に出たんです」などと言えば、納得してもらうためにその方向に潜ったという判断基準が興味深かったです。

矢田 現場は殺気立っていることも多いようで、ご家族の方はもちろん平常心では来られないですし、警察はじめ関係機関も緊迫しているし、その中で結果を出さないといけない。だから、適当に探すわけにはいかず、吉田さんは「こういうときはこうなりやすい」といったデータを積み上げていった。けれども、そんな彼でさえ偶然では片付けられないような「なんでこんな当たるのかな」という経験が何度もあって、それで合理的なもの以外に理由を求めてきたのかもしれないですね。

 ですから、自分に特別な力があるのかもと思う部分があったとしても、吉田さんは基本的には水の流れなどから非常に合理的に捜索活動を進めていくんです。それなのに、そういうことを知らない霊能者が「いや、こっちだ」なんて言い出すと怒る。でも、行方不明者の家族が言うことなら「やってみよう」と。そもそも遺体の捜索は、亡くなっているとしてもお葬式をあげてあげたい、遺骸であってももう一度会って区切りを付けたいというご家族が「納得」するためにしている部分もあるわけですから、彼らの意向をうかがう。たとえ見つからないとしても遺族の納得の気持ちを得るためにやるというのが、吉田さんの一貫しているところだと思います。

――矢田さんはもともと東日本大震災の取材からスタートしたそうですが、完成したこの本は震災のことに限らず、仕事や死について、東北について、さまざまに考えさせてくれる本になっています。著者としては、どんな人に特に読んでもらいたいですか?

矢田 そこは今もすごく自分でも悩んでいます。なぜ私がこれを書いたのかにも関係してくるんですが……東日本大震災の取材に何度も何年も通っているうちに、友人から「被災地を案内してほしい」と言われるようになったんですね。ところが、震災から2〜3年も経つと復興が進んできて、瓦礫がなくなって更地になって、場所によっては新しい家を建てようとしている土地に見えるようになって、だんだん案内できるところが減っていきました。そういう中で「あれ?」と違和感が生まれてきた。震災の痕跡が徐々に見えなくなっていくわけです。もちろん、現地は復興を必要としていますので、壊れた生活が回復していくことは歓迎すべき事態なんですが、このままいくといつかあの震災がなんだったのか、経験者以外には見落としたまま見えなくなるという、焦りにも似た感情が湧いてきました。

 震災で空いた大きな穴が閉じて見えなくなっていくようなイメージがあって、穴の中には痛ましい出来事がある。それが閉じきる前に何か書き残しておきたかった。震災でたくさんの方々が亡くなられたことと、今も生きていらっしゃる方がいることの両方を伝えたくて、今回の本を書いたつもりです。僕は震災の後にボランティアに行きましたが、それだけでは感じられない生の声があったし、被災者のみなさんの会話に立ち入ることができなかったこともたくさんありました。ですからその後、現地の方と知り合って時間を積み重ねる中で、当時は聞けなかった部分、表になかなか出てこなかった部分を今回、吉田さんの人生を通じて別の形で記していった――そんな見方ができるかもしれません。

 もし、そんな切り口に興味をもってくれる方がいれば、読んでほしいなと思っています。
0003夜更かしなピンクさん2021/05/30(日) 06:44:58.93ID:dxDrpO4n
海に沈んだ遺体はまず魚が目玉から食うから、目玉のない遺体が多いらしい
新人の潜水夫はそれを見て気絶する奴もいるらしいが、それが一種の通過儀礼みたくなっているみたいで先輩の潜水夫はあえてその事を教えない
そんな話を聞いたことがある
0004夜更かしなピンクさん2021/05/30(日) 16:27:50.80ID:CSxfAEN3
大雪りばぁねっととはえらい違いだ。
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