ロシアのウクライナ侵攻は、日本にも人ごとではなくなった。北海道侵攻の可能性が浮上している。ロシアはソ連時代から北海道の北半分の領有を主張してきた。冷戦時代には「ソ連の脅威」が語られてきた。ソ連崩壊により脅威は去ったと思われたが、ウクライナ侵攻で復活しつつある。ロシア海軍は艦艇4隻に津軽海峡を通過させ、日本海で巡航ミサイルの発射演習をするなど威嚇している。

1978年から翌年に掛けて行われた「関・森嶋論争」を想起しておきたい。当時、ソ連は通常兵器に加えて核戦力でも米国を追い上げていた。日中平和友好条約締結にソ連が強く反発したことで、ソ連脅威論が高まった。

政治学者で東京都立大学名誉教授の関嘉彦氏は「私が心配するのは、『善意』であるが、歴史の教訓に『無知』な平和主義者の平和論である」とし、政府は有事のための法改正を行うべきと主張した。論拠に、第二次世界大戦でスイスがヒトラーに侵略を断念させたのは、スイス国民があくまで戦う決意を示し、民兵組織を整えたことを挙げた。

経済学者でロンドン大学教授の森嶋通夫氏は「軍備は果たして国を守るだろうか。(中略)われわれの皇軍も、国土を焼け野が原にしてしまったことを忘れてはならない」と反論した。

関氏が「一国の安全は軍事力のみでは守れないが、しかし軍事力なしには同じく守れない、その意味で国を守る最小限の自衛力をもつべきである」と再反論すると、森嶋氏は「核兵器が発達した現在、(中略)不幸にして最悪の事態が起これば白旗と赤旗をもって冷静にソ連軍を迎えるほかない。(中略)ソ連に従属した新生活も、また核戦争をするよりはずっとよいに決まっている」と主張した。

森嶋氏が万一にでもソ連が攻めてきたときには、前回(=第二次大戦敗戦時)、日本人が「後世に誇るに足る、品位ある見事な降伏をした」のと同様に、「秩序ある威厳に満ちた降伏をして、その代わりに政治的自決権を獲得する方が、ずっと賢明だと私は考える」と主張すると、関氏はソ連に占領されて自治権をもち得ている国があるだろうかと反論した。

今も通用する議論で、軍配は関氏に上がりそうだが、当時はメディアや学者の大半が社会主義に傾倒し、非武装中立論も盛んで、森嶋氏を支持する者は少なくなかった。

現在もロシアと文字通り命懸けで戦うウクライナに対して、国民の命を救うために「早く降伏しろ」と奨める意見がある。自国の防衛すら人ごとである者には、他国の悲劇は想像できまい。降伏の後に待つのは「圧政と虐殺」であることは歴史が示すところだ。

以下ソース
https://www.zakzak.co.jp/article/20220420-Y5XN7U7VXFNXHO7SPMZQGNKRU4/

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/