0001逢いみての… ★
2022/04/30(土) 23:04:02.07ID:CAP_USER1987年の騎手デビューから34年間にわたり国内外で活躍した名手・蛯名正義氏が、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。蛯名氏の週刊ポスト連載『エビショー厩舎』から、レースに臨む騎手の心理についてお届けする。
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騎乗依頼があって前日までに枠順が決まると、スタートはこうして、向こう正面でこうしてとシミュレーションします。これまでのレースのVTRなどを見て、パドックで馬に跨るときにどんな感じか、地下馬道ではどうか、馬場に入った時、返し馬と馬の様子をじっくり観察します。初めて乗る馬ならば、以前騎乗していたジョッキーに癖などを訊いたりすることもあります。レース当日もパドックで調教師やスタッフから状態などを聞き、本馬場に向かう途中や返し馬の時にもう一度、シミュレーションをします。
それだけやっても、自分の思うとおりにうまく乗ることができて勝ったなんていうのは年に何回もない。下手に乗って勝った方が多いぐらいです。僕だってミスは数えきれないほどありました。負けたけどガッツポーズしたこともあります(笑)。
勝利インタビューなどで「僕は跨っていただけです」と言っていることがよくありますが、あれは謙遜でも何でもない、本当のことです。レース中、何度もミスったけれど、馬が走りながらリカバリーして勝ってくれたなんてこともよくあります。強い馬に乗る時、騎手は馬の動きを邪魔しないようにすればいいんだと思います。
いまは成績がよくなくても、もっと勝てるのになあって感じるジョッキーは大勢います。技術云々だけでなく、きっかけ一つです。それは誰かが教えるのではなく、自分で気づかないと一歩先へ進めない。逆に一つ殻を破れば、リーディング上位に入ってくることだってある。
ジョッキーは一つでも順位が上がればたくさんお金が入ってくる仕事なので、そのために最大限の努力をするし、人気のない馬でも騎乗依頼があったら、今後の信頼を得るためにも、一つでも順位をあげようとあれこれ考えます。同じクラスならばチャンスはあるはずだと信じています。
ただし、そのレースさえよければいいというものでもない。馬にも長い競走人生がある。
たとえば最後の直線で馬に余力がなくなってきた時、それこそバタバタになっているのに鞭を入れて追ったりしても、馬に心身のダメージが残ることがある。ここでは無理しない方が、次はいい体調でレースに使えるのではないかと考えることも必要です。
ジョッキーはレースを終えて帰ってきたばかりの時、興奮してよくしゃべります。でも、そこで言っていることが正しいかどうかも分からない。感情的になっていて、前をカットされたとか、閉じ込められたと言いますが、冷静になって後からVTRを見て検証してみると、位置取りがまずかったり、仕掛けが遅れていたりすることもよくあります。僕も乗り役の時はカッカしている方でしたが、調教師としては冷静にレースを見て、心を落ち着けて、戻ってきたジョッキーと向かい合おうと思っています。
でも分からないな。「お前、何やってるんだ!」って怒ってたりしたら笑えますね。
【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20220430_1748481.html
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