―[五輪汚職「森ルート」を暴く!]―

 五輪汚職が拡大している。捜査対象は「バッジ」(政治家)まで広がるのか? 五輪開催前に都知事を辞任した舛添要一氏をはじめ当時の関係者が重い口を開き始めた。

 10月19日、東京地検特捜部は元東京五輪組織委員会理事・高橋治之容疑者の4度目の逮捕に踏み切った。高橋の勾留延長期限ギリギリとなったこの日、特捜は広告代理店ADKホールディングスの植野伸一社長ら3人を逮捕。これで五輪のスポンサー選定を巡る贈収賄事件で身柄を押さえられたのは総計12人となった。

 世論の追い風を受け、検察内部では若手を中心に士気が高まっているという。裏を返せば、失態続きで自信を失っていた検察が、秋霜烈日のバッジに託されたプライドを取り戻しつつあるということだ。

「ああいうかたちで(’20年5月の麻雀賭博報道をきっかけに)職を追われたとはいえ、黒川さん(弘務・元東京高検検事長)の隠然たる影響力は残っており、若手のなかにはそんな検察のふがいなさに失望する声すらあった。やはり、安倍元首相の死がなければ、捜査がここまで至ることはなかったのではないか」

 こう検察内部の人間が自戒を込めて話すのには理由がある。安倍晋三元首相が銃弾に倒れた7月8日を境に、見えない重しが取り払われたかのように五輪汚職を巡る捜査が動き始めたからだ。

 捜査が大きく進展したのは、検察人事が深く関係していると見て間違いない。今年6月末、検事総長に甲斐行夫氏が、東京高検検事長に落合義和氏がそれぞれ就任。1月の東京地検特捜部長に特別公判部長の市川宏氏を充てた人事と相まって、人事権を握る官邸から解き放たれたと強く印象づける組織刷新だった。

「落合さんの定年が来年初めに迫っており、それまでに捜査を仕上げなくては、という焦りもある。また、想定内ですが、高橋はまだオチていません。この先も勾留延長と再逮捕を繰り返すことはできるが、世論の風向きの変化は怖い。11月には次の『階段』に上がり、落合さんの勇退までに、何とか『バッジ』(政治家)を取れれば……」(前出・検察関係者)

 8月の高橋容疑者の逮捕直後、筆者と週刊SPA!取材チームは今回の汚職事件を巡る「3つの予想」を確認していた。

@スポンサーから組織委に支払われる広告費が広告代理店を経由する際に、高橋容疑者の幽霊会社にカネを還流する事件の「スキーム」
A最初の逮捕後、勾留延長期限ギリギリの20日ごとに、新たな賄賂のルートを確定し、最重要容疑者の高橋を決して娑婆に出さず(仮釈放せず)、「階段」を上がっていく捜査の「ロードマップ」
B五輪オフィシャルサポーター20社の中から「道具」(階段を上るための逮捕者)を使い、最終ターゲットのバッジに迫る「逮捕者リスト」

 この見立ては一つずつ現実のものとなっている。今回も高橋容疑者の再逮捕と同時に、特捜はADKの新たな逮捕者という「道具」を手に入れ、捜査の階段をまた一段上った。

 筆者は、@に挙げた「スキーム」の原型がつくられたのは、高橋が組織委入りする’14年の早い段階と見ている。’13年12月24日、資金提供問題で蜂の巣をつついたようなメディアスクラムが続くなか猪瀬直樹都知事が辞任。年を跨いで’14年2月9日に都知事選が行われ舛添要一新都知事が誕生したが、この間の知事が不在だった「空白の48日」の間に多くの青写真が描かれたということだ。

 利権に群がる魑魅魍魎にとって、道路公団改革などに取り組んできた作家出身の猪瀬都知事は面倒な存在だったに違いない。ましてや、五輪運営を独善的に推し進めようとしていたならなおさらだろう。結果的に、猪瀬氏は知事の職から「引きずり降ろされた」ようだ。

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1868019

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