17日に行われた大相撲11月場所5日目。今場所3勝目を挙げた大関・貴景勝の相撲内容がネット上で物議を醸している。

 前日まで「2勝2敗」の貴景勝はこの日、「2勝2敗」の平幕・逸ノ城と結びの一番で対戦。立ち合いは逸ノ城のつっかけによる不成立を経て2度目で成立したが、貴景勝は頭から低く鋭く当たるのではなく、左手を出しながら右に変化。今場所はここまで一度も見せていなかった“注文相撲”を繰り出した。

 変化後の貴景勝は胸へのつっぱりや右ののど輪で、逸ノ城の上体を起こし圧力をかける。土俵際へ追い込まれた逸ノ城は左前みつをつかんで応戦しようとしたが、貴景勝は右のおっつけで逸ノ城の左腕を封じながら土俵外へ押し出し勝利。3日目から続いていた連敗を2で止めて白星先行とした。

 立ち合い変化から白星をつかんだ貴景勝に対し、ネット上には「勝ちは勝ちだが内容的には期待外れだった」、「真っ向勝負じゃなく逃げ腰の相撲を選んだのはちょっと拍子抜けだな」、「結びの一番でこんな取り口見せられたら今一つ締まらないな…」、「別にルールに反してるわけじゃないとはいえ、ガッカリ感は否めない」、「格下相手にこんなみっともない相撲とっても今後に活きないのでは」といった批判が相次いだ。

 不評を買っている貴景勝の立ち合い変化だが、一部からは「先場所までずっと負けてたことが影響したのでは」という指摘も上がっている。貴景勝は今場所前時点で逸ノ城には通算「9勝8敗」と勝ち越してはいるものの、今年に入ってからは3戦全敗。この3戦はいずれも立ち合い正面からぶつかりに行った末に敗れているが、何かを変えないと連敗は止まらないと考え、立ち合い変化を選択した可能性もゼロではなさそうだ。

 取組後に応じた取材では「覚えていない。一生懸命、明日の相撲の準備をするだけ」と立ち合い変化については一切言及しなかったという貴景勝。ファンの間で物議を醸した取り口を本人はどのように捉えているのだろうか。

文 / 柴田雅人

以下ソース
https://npn.co.jp/article/detail/200025552

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