東京・築地のとあるビルで、保護犬・保護猫の譲渡会が開催されると知り、1月のある日曜日、記者は会場を訪れた。

 朝日新聞のペット情報サイト「Sippo」が主催する「いぬねこサミット」という譲渡会で、参加は無料だが予約制。コロナ禍もあってか、30分入れ替え制で、記者は1週間前に予約したが、直後に満員になるほどの人気ぶりだ。

 午前11時前、予定より少し早く会場に着いたが、入り口にはすでに人だかりができていた。猫が14匹、1匹ずつケージに入れられて机の上に並べられていた。犬は7匹、来場者と触れ合えるようケージの外に出されていた。

 参加者は、家族連れから年配の夫婦までさまざま。ある50代の夫婦がスタッフに、

「実は保護犬・保護猫というのを知らなかったんですよ。ペットは店で買うものだと思っていたから。“譲渡会”も初めて知りまして、どういうものか見に来たんです」

 と話していた。譲渡会を運営する神奈川県の保護団体「おーあみ避難所」の代表・大網直子さんは、

「譲渡会は、保護犬・保護猫と未来の家族が出会える場所。これまで開催してきて成果がゼロだったことはありません。ですが、認知度がまだ低いのが現状です」

 と話してくれた。それでも最近は開催すればすぐに満員になるなど、徐々に浸透してきている。コロナ禍で緊急事態宣言が発出された頃もオンラインで譲渡会を行うなど、地道に活動を続けてきたというから、その成果が少しずつ表れてきているようだ。

 保護猫が入れられたケージの上には、写真とともに年齢・性別・色や模様・病歴・性格などが記載されたプロフィールがつけられていた。当の猫たちは緊張しているのか、一様にペットベッドの下に潜り込んでなかなか顔を見せない。5?10才の猫もいたが、1才未満で病歴のない健康な子猫が多かった。

 一方、犬たちは直接触れ合えるため、人だかりができていて賑やかな雰囲気だ。

 生後4か月の雑種の子犬や3才のミニチュアダックスフンド、12才のトイプードルも元気に愛想を振りまく。白内障で視力がないというシニア犬もいた。おとなしくて人懐こく、記者にもすり寄ってきてくれて、心をつかまれた。

 譲渡会では、犬や猫を直接見て触れて相性を確かめられる。スタッフから、性格や病気、飼う上での注意点などが直接聞けるのもありがたい。

 保護犬・保護猫と出会える場所には、動物愛護センターもあるが、譲渡会の方が情報量が多く、保護犬・保護猫を初めて飼う人の“入り口”として気軽に活用できると、来場して実感した。

 そもそも保護犬・保護猫は、なぜ存在するのか。

「飼い主からの引き取り依頼や野犬の捕獲、業者や個人による多頭飼育崩壊などを理由に、自治体の動物愛護センターには、多くの犬や猫の相談が寄せられます。最近は特に、高齢の飼い主が老人施設に入所する際、自宅に置いていく飼育放棄が増えています。そういう子たちは、これまで殺処分の対象でした」

 と話すのは、動物環境・福祉協会「Eva」の事務局長・松井久美子さんだ。

 環境省の調べによると、1989年度までは、年間100万頭以上の犬や猫が殺処分されていた。しかし、保護団体の活動が浸透して動物の命に対する国民の意識も徐々に変わり、行政も2013年頃から「殺処分ゼロ」を掲げるようになった。そのため、2020年には2万3764頭まで殺処分数が激減した。その背景には、保護団体が引き取りに尽力し、譲渡会などを開いて新たな飼い主を見つける活動を続けてきたことが大きい。

続く

以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20230210_1839182.html

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