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富士山噴火の「避難計画改定」で大注目「富士山の側火口」の列に隠された「重大な意味」
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【写真】富士山の南東斜面に開く宝永火口
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【図】富士山の火口地下の立体的に描いた水車モデル
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【図】富士山の側火口の分布
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【図】甘栗が割れる方向を示したモデル
マグマの通る道のことを「火道」という。山頂火口の火道は、ストローのような管である(「富士山の火口地下の立体的に描いた水車モデル」の図を参照)。
火道の下にはマグマがたまっている場所がある。これを「マグマだまり」という。マグマだまりと山頂とのあいだをつなぐメインの火道からさらに横に、板のようなサブの火道が放射状についている。
ちょうど水車の羽根板のように火道が広がっていることから「水車モデル」と呼ばれている。
この板状の火道が地上にぶつかったところに側火口ができ、その上に側火山が作られるのだ。...
板状の火道の長さは均一ではなく、方向によって違いがある。富士山では一番長い羽根が北西と南東にくる。
「富士山の火口地下の立体的に描いた水車モデル」の図と実際の富士山の火口分布を見比べると、北西─南東方向に最も長く伸びている板状の火道と、火口の並びが対応しているのがわかる。...
山頂火口とは、最も使用頻度の高いマグマの通路ということができるのだ。
これに対して側火口は、火道として繰り返し使われることはふつうあまりない。...
しかし、側火口はまったくランダムにできているのではなく、地下にある主要な割れ目に沿ってできる。それが富士山の場合では、北西─南東方向に偏ってできやすいのだ。
その理由は、富士山の地下にかかっている力にある。富士山を含む関東南部には、フィリピン海プレートと呼ばれる岩板が沈み込んでいる。その沈み込む方向が、まさに北西─南東方向なのである。
この方向に力が加わり、地下深部で割れ目ができやすいのである。甘栗を親指と人差し指でつまんで割るときのように、押した方向に割れ目ができるのだ。...