【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】

 欧州の先進国では大人のおもちゃ(Sex toys)と呼ばれる物は2021年に「ISO 3533 大人のおもちゃ?性器、肛門、またはその両方と直接接触する製品の設計と安全性の要件」が制定され、素材や構造が規制されています。

 欧州ではこの要件を満たさないと違法なので販売することができません。

 この規制が最初に登場した国がスウェーデンです。

 始まりは2018年7月に公開された「抜けなくなった大人のおもちゃの増加、予防可能な病態と考えられる(Retained sex toys: an increasing and possibly preventable medical condition)」という論文でした。

 当時のスウェーデンでは肛門異物で病院に来る患者が増加し続けていました。

 論文の統計データによれば、2005〜2016年の間に、男性は人口10万人年あたり年間1.4人だったのが2.3人に増加、女性は人口10万人年あたり0.3人だったのが0.6人に増加しています。

 抜けなくなった異物の40%が大人のおもちゃでした。

 こうした肛門異物の増加はイギリスも同じで、2010年は291件(男性241件、女性50件)だったのが2018年には518件(男性407件、女性111件)に増加しています。

 2018年には肛門異物の医療費だけで年間338,819ポンド(約5500万円)も発生しており、肛門異物の治療だけで過去10年間で5億円近い医療費が消えています。

 大人のおもちゃに工業製品としての規格が制定されたのは医療費の抑制という観点からも必要な措置でした。

 ここでスウェーデンが素晴らしいのは、増えつつづけるアナルオナニーを減らすことは不可能なので、アナルオナニーで事故が起きないように大人のおもちゃの構造や素材を法規制する方向に向かったことです。

 こうして、日本のJIS規格に相当するスウェーデン工業規格(SIS)の標準規格に大人のおもちゃの規格が制定され、肛門から抜けなくなるような形の大人のおもちゃは製造販売が違法になりました。

 その後、大人のおもちゃの規格は国際標準化機構(ISO)に申請されて国際標準化されることになり、2021年にISO 3533:2021として正式に国際標準規格になりました。

 国際標準規格になったおかげで肛門や直腸に入る大人のおもちゃは簡単に抜けるように作らなければならなくなりました。

 入れる物だけではなく、性的な拘束具も規制対象に含まれ、取れなくなって救急搬送される人がいるペニスリングなども緊急時や鍵の紛失時にペンチなどの一般的な家庭用工具で簡単に取り外せることが決められました。

 貞操帯も今はISO規格を守らないとダメなので、現代の貞操帯は簡単に外せるようになっています。

 他にも生体適合材料で作ることが求められるようになりました。

 さて、ここで欧州先進国と日米の間で深刻な格差が生まれました。

 欧州では大人のおもちゃは合法的に堂々と売られている商品なので普通に法規制を受けます。

 ISO規格が制定されたのと同時期の2011年5月3日にはフランスで有害な物質であるフタル酸エステル類を使用している大人のおもちゃが禁止されました。これは子供のおもちゃではずっと前から規制されていたので大分遅いと言えますが……。

 こうした有害物質を含まない大人のおもちゃを求める運動はフランスではセックス・エコロ(Sexe ecolo)と呼ばれています。

 欧州では大人のおもちゃにもエコであることが求められています。

 ところが、日本やアメリカでは違法であるために電動コケシなどの別名をつけてジョークグッズとして脱法的に販売されています。

 つまり、法律上の名目が性具ではない日米の大人のおもちゃは法規制を受けず、ISOを守る義務も責任もありません。

続く

以下ソース
https://tocana.jp/2023/03/post_248136_entry.html

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