【AV業界】アダルトメディア研究家・安田理央が語る「AV誕生40年目で“マニアジャンルが消える”理由」
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0001逢いみての… ★2023/03/16(木) 23:22:37.44ID:CAP_USER
 アダルトビデオ(以下、AV)が誕生して、40年以上の月日が流れている。VHSやβからはじまった再生メディアは、DVD、Blu-ray、VR、Streamingに進化。その裏では、大勢のトップ女優に、歴史に残る名作、そして“事件”も数えしれない。そんなAVの歴史を振り返る一冊を、アダルトメディア研究家の安田理央氏が上梓した。その名も『日本AV全史』(KENELE BOOKS)。昨年施行された「AV新法」で業界がバタつき、AVは存続の危機にあるとも言われる。AVの未来はどうなるのか、安田氏に話を聞いた。

――1981年の誕生から40年余りとなるAVの歴史を、全440頁という頁数にまとめています。メディアの変遷やジャンルの盛衰、規制や社会状況といった視点からたどり、極めつけは35頁にわたる“AV年表”。まさにAVの歴史教科書のような書籍でした。

安田理央(以下、安田) 読者によっては、「このAV女優が載ってない」「この名作が載ってない!」と思うかもしれません。本書はそういう“偏り”はなくし、AV業界全体の流れ、事件やブームなどを俯瞰するかたちで、読んでいただければ。業界の人だけが知る裏話みたいな話や、個人的な見解や論評じみたものは最小限にしています。掲載女優さんに関しては当時のAV女優人気ランキングを参考にしながら、極力、巻末の年表で網羅するようにしていて、男優や監督のデビューなどもひと通り抑えたつもりです。

――安田氏は過去作でも、壮大な“年表”が話題になっています。

安田 2016年発表した『痴女の誕生』(太田出版)でも、年表だけで20頁以上を割きました。本を出すごとに年表のボリュームが増えています。今回も35頁。年表つくると後々、自分が原稿を書くときに役に立つんですよ。ゆくゆくはアダルト関係の年表だけの本もつくりたいです(笑)。

――2019年に『日本エロ本全史』(太田出版)を出版され、構想としては「AVの歴史」というテーマもずっとあったのかと思いますが、執筆に至ったきっかけは?

安田 そもそも AVに関する書籍は多いのですが、俯瞰的に歴史的にまとめる書き手が意外にいない。先輩ライターの藤木TDCさんが新書で1冊出したぐらいで、あとはムックとか。基本的にはAVが一番熱かった90年代ぐらいまでの話が多い。自分は1994年からアダルト中心のライターをしていて、AVの歴史を共に生きている。もちろん、わからない部分はあるので、資料をしっかり集めて、タイミング的にも2021年までの歴史を40年史としてまとめたいなと。

安田 ただ、2022年にAV新法が施行されて加筆したので、執筆期間としては約2年かかってしまいました。41年史です。参考資料は国会図書館にもエロ本みたいな雑誌は基本的にないので、買うしかない。とくにここ10年は、AV情報誌がほとんど廃刊・休刊が多く、かなり慎重に調べました。古い資料が見たいときは、ネットオークションを使いましたが……古いエロ本やAV情報誌は“数万円”することもある。正直言って、この1冊の印税でも赤字ですね(苦笑)。

――AVというアダルトメディアならではの難しさですね。

安田 しかも、せっかく入手したAV情報誌も、誌面に書いてあることが本当かどうかはわからない。なぜなら、昔のAV業界はブラックボックス的に“暗黙の了解”部分があった。例えばAV女優や監督が、インタビューで過去や事実を語れない“事情”を持っていることが多い。また、エロ業界はいい加減というか、村西とおるさんとか象徴的ですけど、インタビュイー本人が話を盛っていることも多くて(笑)。なので、どちらかというと僕の本はいつも「どう報道されてきたか、その時代や社会の空気を知る」という視点なんですよね。

――日本に並ぶ“AV大国”といえばアメリカですが、日本との違いはどこにありますか?

安田 やはり一番はモザイクの有無と思います。エロ本もそうですが、日本のAVは法的な規制をうまく利用しながら、良くも悪くもガラパゴス的な進化を遂げてきた。今回の執筆作業での気づきや発見みたいなことをあえて言うなら、やっぱり黎明期のAVはつまんねえな、と(笑)。ほとんどの作品が、完成度が低くて。

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1894799

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/
0002逢いみての… ★2023/03/16(木) 23:22:49.98ID:CAP_USER
――言い方は悪いですが法的な規制をかいくぐりながら、それだけの発展をしてきたんですね。

安田 AV業界は幾度となく“法整備”の危機を乗り越えた歴史がある。2022年に施行されたAV新法も、みんな文句を言いつつ適応してきているように思います。アメリカも出演者たちの権利に非常に煩いので、制作環境も日本もアメリカとそう変わらなくなっていくと思います。日本でも台本なども事前に出演者に伝える必要があり、ナンパやドキュメント的なものは消滅している。このような時代や法律に沿った“ジャンルの消滅”は今後もあると思います。

――安田さん的にはAV新法にはどういった見解をお持ちなんでしょうか。

安田 もう少し“現場の声”が反映されてもよかったと思うんですが、仕方ない部分もある。新法によって、発売されるのが撮影の半年先、売上が入るのはさらにその先になるので、小さいメーカーほど運転資金のやり繰りが大変になる。意外と潰れずに持ち堪えていますが、事業規模を縮小させるところは多い。例えば規模の小さいマニアメーカーなどは、経営が難しくなり倒産する可能性もある。そうすると、マニアジャンルがひとつ消えるかもしれない。ただ、マニアは“地下に潜る”という形を遂げるかもしれない。

――地下とは?

安田 簡単にいえば、自主制作の“同人AV”です。最近はFC2や同様の個人動画売買サイトで売る人が増えています。初期のAVって、「日本ビデオ倫理協会」という審査団体を通したものしか流通は難しかったんですよ。しかし、90年代に入り“自主規制”で販売するメーカーも増えた。いわゆる“セルビデオ”というものですね。セルビデオはモザイクの限界や、過激さを売りにしていた。でも、いまはセルビデオが支流ですよね。この流れのように“地下”がなるかもしれない。ただ、そんな同人AVをAVの括りにするのか、と言われたら微妙ですけどね。

――マニアは地下で存続する……と

安田 法律に従った適正AVというカテゴリで語ると、やはり縮小傾向ですよ。1本当たりの予算もギャラも大幅に減っています。もちろん、映像制作の技術が進化して製作費削減につながっている面もありますが、そもそも儲かる商売ではなくなっているのかなと。

――そんなAV業界で現在働いている制作スタッフの方々の意識も、ひと昔前とは様変わりしているようですね。

安田 昔は成り行きみたいな感じで、なんとなく業界入りするスタッフが多かったんですが、今はちゃんとAV業界を志望してくる人が増えてきている。有名大卒も多い。昔はやっぱりダメな人の吹き溜まりみたいなところもありましたけど、現代はみんなAVを観て育った世代だし、ちゃんとしている人が多いですよ。

――“ちゃんとしている”って具体的にはどういう点ですか。

安田 ちゃんと約束の場所に時間通り来る(笑)。昔は遅刻するし、そもそも来てくれただけでありがたいみたいなところがあって、昔はおもしろいことをやるってことが先に立つ人も多かったんですけど。そういう人の居場所はない時代で、みんな売上とか数字を強く意識しています。
0003夜更かしなピンクさん2023/03/16(木) 23:51:27.39ID:NPbX5S4c
初期がつまらなかったのは
日活ロマンポルノやピンク映画の系統だからだけどな
エロシーンさえ入れれば実験的な映像を試せた映画ジャンル
川崎軍二やTOHJIROはその辺出身だろヘンリー塚本とかもさ
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