―[誰にも言えない[男の性被害]実態]―

 これまで日の目を見なかった男性の性被害が、法改正やジャニーズ性加害問題がきっかけとなり、社会の一大関心事となった。しかし、そこには数々の難問が潜んでいた??。

 6月16日に刑法が改正され、強制性交等罪と準強制性交等罪を統合した「不同意性交等罪」が新たにできた。性交同意年齢も13歳から16歳へと引き上げられ、「意思を表すいとまがない」「経済的・社会的地位の影響」などの条件を具体的に挙げ、同意のない性行為が処罰対象になることが明示された。

 もちろん、これには男性の被害も含まれる。

 男性の性被害が語られるようになったのは、’17年の刑法改正からだ。それまで男性の性被害は空白地帯だった。性的少数者(LGBTQ)への暴力根絶を目指す任意団体・ブロークンレインボージャパン代表の岡田実穂氏はその理由をこう説明する。

「強姦罪は110年以上も前に作られた法律で、家父長制度が基になっており、“家”の所有物である女性が犯されることで『家系の中に別の血が入ってきてしまう』という考えがあった。男性への性暴力を罰するという発想自体がなかったのです」

 それが刑法性犯罪規定の改正でようやく変わったのだ。性被害問題に詳しい、弁護士でみずき法律事務所代表の川本瑞紀氏が解説する。

「’17年刑法改正で、強姦罪が強制性交等罪に変更となり、口腔性交と肛門性交が被害として扱われることになった。刑法177条の規定によって、男性被害者が成立するようになりました」

 今年に入り、ジャニーズ事務所の元所属タレントが相次いで性被害を公表したことの影響も大きい。今、かつてないほど男性の性的被害に注目が集まっている。

 川本氏の感覚としても、子供の被害を訴える親が増えたという。見ず知らずの女性に童貞を奪われたり、仕事の関係者の男性から口淫されたりといった情報が週刊SPA!にも告白された。

 加害者には男性も女性もいるが、両者に明確な違いがある。加害者の治療に取り組む「性障害専門医療センター(SOMEC)」代表理事の福井裕輝氏は指摘する。

「男性の場合は、単純に性的嗜好が子供に向かう傾向が強い。子供であればすべてがターゲットになりうるので、対象は不特定多数です。ところが女性は恋愛に似た感情から発展するので、他の男にはまるで興味がないということが多いように思います」

 被害者が、加害者になってしまうケースも少なくない。福井氏は続ける。

「海外では加害者の8割以上が幼少期に、性的虐待を含む肉体的な虐待やネグレクト(育児放棄)などの被害を受けているというデータが出ています。日本でも似たような傾向があり、当センターに来る患者の約4割に性的被害を受けた経験があります」

https://nikkan-spa.jp/wp-content/uploads/2023/08/gdfjfi2-550x465.jpg

 被害者に目を転じると、内閣府男女共同参画局の報告書(’22年)によれば、16?24歳の男性の5.1%が身体接触を伴う性暴力被害に遭っている。女性の8.7%よりは低いものの、一定数が被害に遭っているのだ。言葉による性暴力被害に遭った男性は、11.2%に上る。

 警察庁によれば、’18年以降、強制性交等の認知件数は年間1300?1400件に上るが、うち男性の被害は50?70件。だが、これは氷山の一角にすぎない。

「弱さを認めたくない『ウィークネス・フォビア』(弱者嫌悪)を持つ男性は少なくない。被害に遭った自分や、負けてしまった自分を受け入れられないのは、男性のほうが強いのです」(川本氏)

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1931312

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