ジンバブエのカニェンバ地方に住むヴァドマ族(ドマ族、バントワナ族とも)は「ダチョウ足族」とも呼ばれている。ダチョウは猛スピードで駆け抜けることを可能にする独特な形状の足を有しているが、この部族の人々はダチョウを思わせる足をしている。

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ダチョウの足(画像は「Getty Images」より)

 この奇形は裂足症の1つであるロブスター・クロー症候群(lobster claw syndrome)と呼ばれる遺伝子変異で、生まれつき指が1本以上欠けているという特徴がある。ヴァドマ族では主に足の人差し指、中指、薬指がなく親指と小指の2本が大きく発達し、それぞれの指が内反しているという形状をとる。これは7番染色体の突然変異による常染色体優性遺伝であり、ヴァドマ族の4人に1人の割合で見られるといわれている。そのため、2本指の特徴を持つ人が部族外の人物結婚することは掟で禁じられている。しかしその掟による隔離のせいで、彼らは他のどの集団より遺伝子変異が多く発生するようになったという。ちなみに部族外の人々との結婚を禁じる掟があるものの、ヴァドマ族と共通の祖先を持つとされるタラウンダ族やタラオテ・カランガ族など、カラハリ砂漠に住む他の部族にもこの症状が見られている。

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 報告によると、「ロブスター・クロー症候群」は多くの人に歩行困難をもたらし、走ることも難しい上に靴を履くことも困難となるという。にもかかわらず、ヴァドマ族の人々はこの奇形を障害とはみなしていない。そればかりか、この奇形は「木に早く登ることができる」祝福すべき特質と信じているのだ。狩猟や蜂蜜狩り、果物や根の採集など、伝統的な狩猟採集生活を実践しているヴァドマ族の人々にとって、木登りは有用な技術。本当にこの奇形が木登りに有利に働くのかはわからないが、ジンバブエ固有の伝統的な狩猟採集民は彼らだけであることを考えると彼らにとってはやはり重要な要素になっていると考えられている。

 しかし近年、ヴァドマ族は密猟者の取り締まりにより狩猟採集の場を脅かされているという。これにより従来の狩猟採集生活を営むことが難しくなり、部族の土地を捨てて移り住む者も少なくないという。ダチョウの足を持つ人々は、今後どのような道を辿るのだろうか。

https://www.youtube.com/watch?v=ET__9RPVYVQ

文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

以下ソース
https://tocana.jp/2023/08/post_255246_entry.html

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