0001逢いみての… ★
2023/08/24(木) 23:11:38.13ID:CAP_USERこれについて『上級国民/下級国民』『無理ゲー社会』などの著作がある、作家の橘玲さんが指摘する。
「この問題の本質は、“なぜ研修が必要なのか”という政治家としての説明責任を果たさず、場当たり的な言い訳に終始していること。誤解だというだけでは、さらに炎上して叩かれるのも当然でしょう。いまの時代、高い社会的地位にある人は、自らの言動を説明できないと、『キャンセル』、すなわち、社会的に“抹殺”されてしまう可能性があります」
新著『世界はなぜ地獄になるのか』(小学館新書)で橘さんは、現代社会を覆う「キャンセルカルチャー」の正体を分析した。
「キャンセルカルチャーとは、不適切な言動をした人物や組織をSNSなどで一斉に非難し、その存在を社会的に抹消(キャンセル)する『社会正義』の運動を言います。日本では2021年の東京五輪の際、ミュージシャンの小山田圭吾氏が学生時代のいじめ行為や過去に雑誌のインタビューで障害者に対して不適切な発言をしていたことを理由に炎上し、開会式の楽曲担当を辞任したことで注目されました」
キャンセルの対象になるのは主に著名人だが、一般人とて、安心はできない。
長野県在住のOさん(45才)が肩を落として打ち明ける。
「娘の小学校のPTA役員選びが難航していたから、軽い気持ちでSNSに“役員なんてヒマな専業主婦がやればいいのに”と書き込んだんです。するとあっという間に拡散されて、“主婦をバカにするな”“共働きがそんなに偉いのか”といったコメントが殺到し、怖くなってアカウントを削除しました。おかげでその投稿を見ていたママ友からも腫れもの扱いされるようになり、気づいたらすっかり孤立していました」
こうしたキャンセルカルチャーの根源は人間の本能にあると、橘さんは指摘する。
「徹底的に社会的動物である人間は、進化の過程で、“社会は公正であるべきだ”という規範を脳にインプットされました。実際、近年の脳科学では、不道徳な者を罰すると脳の報酬系が刺激されてドーパミンが分泌され、大きな快感を得ることがわかっています。
SNS時代のいまは、誰もが『正義』を振りかざして、気に入らない相手を即座に“一斉攻撃”できる。すべての人が“道徳警察”となり、いつ誰がキャンセルの標的になってもおかしくない時代になったのです」(橘さん・以下同)
他人を“抹殺”するまでの「大衆の狂気」はなぜ生じるのか。人間は本能的に、高いステイタス(社会・経済的地位)を求めて競争する生物だと、橘さんは語る。自ら努力して競争に勝ち、より高い地位を得ることができれば、脳は達成感とともに快感を得る──これは健全だ。では、そうした競争に敗れたときはどうなるか。
「問題は、他人を引きずり下ろすことでも、脳は同様に大きな快感を得られることです。そのため、ステイタスが低い人ほど“反撃できない相手”を選んで攻撃することで、相対的に自分のステイタスを高めようとする。役所の窓口やコンビニのレジで怒鳴っている中高年男性がその典型です。多くの人が芸能人の不倫を叩くのも、社会的な名声を引きずり下ろすことで快感が得られるからでしょう」
夢中になって他人の不道徳な言動を叩くのは、こうした“努力せずにステイタスを上げたい人”だけではない。ネットではしばしば、気に入らない投稿などに執拗に絡んでくる匿名の「極端な人」に遭遇する。
続く
以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20230824_1898553.html
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