ほんのちょっとだけ露出した亀頭、その先端には、透明な液体が溢れ出していた。
当時の俺にその名称は知るよしもないが、それはいわゆる我慢汁と呼ばれるものなのか。
それとも数分前に放出しきれず尿道に残っていたものが染み出してきたものなのか。
そのどちらなのかはわからなかった。
でもそれが尿道から溢れ出してたことに価値があった。それがこのあとの展開を決定づけた。

その液体に最初に気づいたのは、姉。無言のまま指先で、その存在を俺に指し示す。
その得体の知れない何か、精子と似たようなものだという予感はあったが、俺もそれを確認。
これはチャンスだと、迷わず姉に言い放つ。
「洗って。」そのあとも間髪いれずに「洗って。洗って。洗って。」と連呼。
その言葉なら、何度でも言えたし、何回でも甘えられると、そう思っていた。